会社設立時の社会保険・労働保険手続き|加入義務・手続きの種類を解説

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2026.09.28

リードブレーン社会保険労務士法人

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会社設立時の社会保険・労働保険手続き|加入義務・手続きの種類を解説

会社を設立したものの、社会保険や労働保険の加入手続きが複雑で、何から手をつけていいか分からずお困りではないでしょうか。
設立直後は本業に集中したい時期ですが、社会保険や労働保険の加入手続きを進めるためには、複数の行政機関へ正確な書類を提出しなければなりません。
この書類記事を読めば、会社設立時に必要な保険の種類や、一人社長と従業員ありの場合での加入義務の違い、さらには各機関への提出期限や未加入のリスクまでを体系的に理解できます。

この記事を読んでわかること
  • 会社設立時に加入が義務付けられる公的保険の種類
  • 会社の状況(一人社長/従業員あり)で変わる加入義務の範囲
  • 年金事務所など3つの機関別に行う手続きと期限 ・ 保険の未加入や手続きの遅延がもたらす経営リスク

もし「どの書類をどこに出せばいいか分からない」と不安を感じる場合は、ぜひ一度プロへご相談ください。当法人が提供するスポット労務サービス「スポロム」なら、設立時の煩雑な新規適用手続きをオンライン完結で代行いたします。専門家が正確に書類を作成し提出まで担うため、手続きのミスによる受理の遅れを防ぎ、安心して事業をスタートさせることが可能です。

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そもそも社会保険・労働保険とは?会社が加入すべき4つの制度を解説

社会保険と労働保険は、法律によって会社に加入が義務付けられている公的な保険制度の総称です。
これらは、従業員やその家族が病気やケガ、失業、労働災害などに直面した際に、生活を保障するための重要な役割を担います。
一般的に、健康保険・厚生年金保険を「社会保険」、労災保険・雇用保険を「労働保険」と呼び、法人は原則としてこれらの制度への加入が必要です。

会社を設立したら、まずこの4つの制度の概要を理解することから始めましょう。

社会保険(健康保険・厚生年金保険)

健康保険は業務外の病気やケガに備える医療保険であり、厚生年金保険は老齢や障害時の生活を支える年金制度です。これらを総称して社会保険と呼びますが、法人の場合は社長一人の会社であっても、役員報酬が発生していれば加入義務が生じます。

具体的な加入条件は、法人の代表者や正社員が対象となるほか、パート・アルバイトも「週の所定労働時間および月の所定労働日数が正社員の4分の3以上」であれば対象です。さらに、従業員が一定数以上の規模の企業では、週20時間以上の短時間労働者も加入対象となるため注意が必要です。これらは個人の意思に関わらず原則全員が加入対象となるため、手続き漏れがないよう正確な判断が求められます。

労働保険(労災保険・雇用保険)

労災保険(労働者災害補償保険)は、従業員が業務中や通勤中にケガ、病気、障害、あるいは死亡した場合に、治療費や休業中の賃金、遺族への補償などを給付する制度です。
従業員を一人でも雇用した場合は、業種や規模を問わず加入する義務があります。
保険料は全額事業主が負担するのが特徴です。

雇用保険は、従業員が失業した場合に再就職までの生活を支えるための失業等給付や、育児・介護休業を取得した際の給付を行う制度です。
労災保険と合わせて「労働保険」と呼ばれます。
従業員の雇用の安定と促進を目的としており、加入要件を満たす従業員を一人でも雇用した事業所は、加入手続きを行わなければなりません。

会社設立時の加入義務は?「一人社長」と「従業員あり」のケース別に解説

会社を設立した際、社会保険や労働保険への加入義務は、会社の状況によって異なります。
特に役員一人のみ一人社長の会社なのか、従業員を雇用しているのかによって、加入すべき保険の種類が変わるため注意が必要です。
自社がどちらのケースに該当するのかを正確に把握し、適切な手続きを進めましょう。

この違いを理解することが、手続きの第一歩となります。

当法人が運営するスポロムでは、こうした複雑な新規加入手続きを1件からスポットで承っています。
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役員一人のみ(一人社長)の場合:社会保険の加入が必須

従業員を雇用せず、社長一人だけの会社であっても、役員報酬が支払われている場合は社会保険(健康保険・厚生年金保険)への加入が法律で義務付けられています。
たとえ社長一人でも、法人は「適用事業所」に該当するためです。
ただし、この時点では従業員がいないため、労働保険(労災保険・雇用保険)への加入義務は発生しません。
一人社長における社会保険の詳細は「合同会社の社会保険、一人社長でも加入必須?」も参考にしてください。

初めて従業員を雇用した場合:社会保険に加えて労働保険の加入も必須

正社員だけでなく、パートタイマーやアルバイトを雇用する場合も、特定の条件を満たせば社会保険や労働保険への加入義務が発生します。
特に近年は法改正により、社会保険の適用範囲が拡大しているため、最新の加入条件を正確に把握しておくことが重要です。
「パートだから加入は不要」と安易に判断せず、労働時間や賃金などの客観的な基準で確認しましょう。

まず、労働保険(労災保険・雇用保険)については、労災保険は労働者であれば全員が対象です。
雇用保険は、「1週間の所定労働時間が20時間以上」かつ「31日以上の雇用見込みがある」場合に加入義務が生じます。
次に、社会保険(健康保険・厚生年金保険)は、正社員の所定労働時間および日数の4分の3以上働くパート・アルバイトが主な加入対象です。
さらに、従業員が一定数以上の規模の企業では、1週間の所定労働時間が20時間以上のパート・アルバイトも加入対象となります。
社会保険の加入条件については「厚生年金の加入条件を3ステップで診断」で詳しく紹介しています。

会社設立後の社会保険・労働保険手続きスケジュールと提出先

会社設立直後の社会保険・労働保険に関する手続きは、提出先が複数に分かれており、それぞれに厳しい期限が設けられています。
年金事務所、労働基準監督署、ハローワークの3つの機関で、定められた届出を期限内に行わなければなりません。
どの機関に、いつまでに、どのような手続きが必要になるのかを整理し、計画的に進めましょう。

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年金事務所で行う手続き(社会保険)

社会保険の手続きは、事業所の所在地を管轄する年金事務所または事務センターで行います。
新規適用届は、事実発生から5日以内に提出する必要があります。その他、被保険者資格取得届や被扶養者異動届などの書類も、事実発生から速やかに提出することが求められます。これらの手続きは、期限が短いため、設立後すぐに取り掛かることが重要です。
主な提出書類と提出期限は以下の通りです。
・新規適用届:事実発生から5日以内
・被保険者資格取得届:事実発生から5日以内
・被扶養者異動届:事実発生から5日以内

労働基準監督署で行う手続き(労働保険)

労働保険のうち、労災保険に関する手続きは、労働基準監督署で行います。
従業員を初めて雇用した場合は、まず労働保険の保険関係を成立させるための届出が必要です。
主な提出書類と提出期限は以下の通りです。
・労働保険関係成立届:保険関係が成立した日の翌日から10日以内
・労働保険概算保険料申告書:保険関係が成立した日の翌日から50日以内

ハローワークで行う手続き(労働保険)

労働保険のうち、雇用保険に関する手続きはハローワーク(公共職業安定所)で行います。
労働基準監督署で「労働保険関係成立届」を提出した後に、ハローワークでの手続きに進むのが一般的な流れです。
主な提出書類と提出期限は以下の通りです。
・雇用保険適用事業所設置届:設置した日の翌日から10日以内
・雇用保険被保険者資格取得届:雇用した日の翌月10日

なぜ手続きは複雑なのか?設立直後の経営者が陥りがちな3つの落とし穴

会社設立直後の社会保険・労働保険の手続きは、多くの経営者が「複雑で難しい」と感じるポイントです。
その背景には、いくつかの構造的な要因が存在します。
これらの「落とし穴」を事前に知っておくことで、手続きの遅延やミスを防ぎ、スムーズな事業運営のスタートを切ることができます。

なぜこれほどまでに手続きが煩雑に感じられるのか、その理由を解き明かします。

落とし穴1:提出先が3箇所に分かれており、期限もバラバラで混乱する

手続きが複雑な最大の理由は、提出先が「年金事務所」「労働基準監督署」「ハローワーク」の3つの行政機関に分かれている点です。
それぞれ管轄が異なり、個別に届出を行う必要があります。
さらに、提出期限も短く、かつ異なるため、設立直後の多忙な時期にすべてを正確に把握し、管理するのは容易ではありません。

落とし穴2:聞き慣れない専門用語が多く、書類の作成に時間がかかる

手続きで用いる申請書類には、「適用事業所」「被保険者」「概算保険料申告」といった専門用語が数多く使われています。
これらの用語の意味を一つひとつ調べながら書類を作成する必要があるため、慣れていないと予想以上に時間がかかります。
記入ミスがあれば再提出を求められ、さらに時間を浪費してしまう可能性もあるでしょう。

落とし穴3:本業が多忙で、つい手続きを後回しにしてしまう

会社設立直後は、事業計画の実行や営業活動、資金繰りなど、経営者が本来集中すべき業務が山積しています。
その中で、不慣れな事務手続きに時間を割くことは大きな負担です。
重要だと分かっていても、目の前の本業を優先してしまい、気づいたときには提出期限を過ぎていた、というケースは少なくありません。

手続きの遅延・未加入が招く4つの経営リスク

社会保険や労働保険の手続きを怠ると、単に「遅れている」というだけでなく、会社経営に直接的な悪影響を及ぼす様々なリスクが発生します。
未加入の状態が続けば、金銭的なペナルティはもちろん、従業員との信頼関係や会社の社会的信用にも関わる重大な問題に発展しかねません。

ここでは、手続きの遅延や未加入がもたらす具体的な経営リスクについて解説します。

最大2年分の保険料を遡って徴収される

社会保険の未加入が発覚した場合、年金事務所の調査が入り、最大で過去2年分に遡って保険料を一括で請求される可能性があります。
この場合、会社負担分だけでなく、従業員負担分もまとめて会社が支払う必要があり、突然の多額の支出は資金繰りを大きく圧迫するリスクとなります。

延滞金が発生する可能性がある

定められた期限までに保険料を納付しない場合、延滞金が課されることがあります。
延滞金は納付期限の翌日から発生し、日数が経過するほど金額が膨らんでいきます。

本来支払う必要のなかったコストが発生し、会社の財務に無駄な負担をかけることになります。

ハローワークの助成金が受給できなくなる

従業員の雇用維持や職場環境の改善などを支援する、国からの様々な助成金(キャリアアップ助成金など)は、労働保険への適切な加入が受給の前提条件となっているものがほとんどです。
手続きを怠っていると、本来なら活用できたはずの助成金を受けられず、経営上の大きな機会損失につながります。

従業員からの信頼を失い、労務トラブルに発展する

社会保険や雇用保険への加入は、従業員にとって生活の安心を支える重要なセーフティネットです。
会社が適切な加入手続きを怠ることは、従業員の権利を軽視していると受け取られかねません。
従業員の不信感はモチベーションの低下を招き、最悪の場合、退職や労務トラブルに発展するリスクもあります。

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会社設立時の社会保険・労働保険手続きに関するよくある質問

会社設立直後の社会保険・労働保険手続きに関しては、多くの経営者が同じような疑問を抱えています。
ここでは、特に多く寄せられる質問とその回答をまとめました。
手続きを進める上での不安や疑問を解消するためにお役立てください。

一人社長の会社ですが、社会保険への加入は必須ですか?

はい、たとえ社長一人だけの会社であっても、役員報酬を受け取っている場合は社会保険(健康保険・厚生年金保険)への加入が法律で義務付けられています。
法人は強制適用事業所となるため、従業員の有無にかかわらず、加入対象となります。

社会保険と労働保険の手続き期限を過ぎてしまったらどうなりますか?

期限を過ぎた場合でも、気づいた時点ですぐに手続きを行う必要があります。
放置すると、行政機関から指導を受けたり、最大で過去2年分の保険料を延滞金とともに一括で請求されたりする可能性があります。
罰則を受ける前に、速やかに行動することが重要です。

役員報酬が0円の場合でも、社会保険に加入する必要はありますか?

役員報酬が0円の場合は、保険料の算定基礎となる報酬がないため、社会保険に加入することはできません。
ただし、役員報酬の支払いを開始した場合は、その時点から加入義務が発生するため、速やかに手続きを行う必要があります。

まとめ

会社設立後の社会保険・労働保険の手続きは、法人として果たすべき重要な義務です。
加入義務は会社の状況によって異なり、年金事務所・労働基準監督署・ハローワークという3つの機関で、それぞれ定められた期限内に手続きを完了させる必要があります。
この手続きは複雑で専門知識を要するため、設立直後の多忙な経営者にとっては大きな負担となりがちです。

手続きの遅延や未加入は、保険料の遡及徴収や助成金の不受給といった経営リスクに直結します。
本業に集中し、これらのリスクを確実に回避するためにも、専門家へのアウトソーシングを検討することが有効な解決策となります。

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