COLUMN
お役立ちコラム
2020.03.19
リードブレーン社会保険労務士法人
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【コラム】労働者を休ませる場合の措置(休業手当、特別休暇)~発熱などがある方の自主休業~
◇新型コロナウイルスの企業対応・労務管理
労働者を休ませる場合の措置(休業手当、特別休暇など)~発熱などがある方の自主休業~
会社を休んでいただくよう呼びかけをしていますが、新型コロナウイルスかどうか分からない時点で、発熱などの症状があるため労働者が自主的に休まれた場合は、通常の病欠と同様に取り扱っていただき、病気休暇制度を活用するなどが考えられます。
一方、例えば発熱などの症状があることのみをもって一律に労働者に休んでいただく措置をとる場合のように、使用者の自主的な判断で休業させる場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に当てはまり、休業手当を支払う必要があります。
~事業の休止に伴う休業~
今回の新型コロナウイルス感染症により、事業の休止などを余儀なくされた場合において、労働者を休業させるときには、労使がよく話し合って労働者の不利益を回避するように努力することが大切です。また、労働基準法第26条では、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合には、使用者は、休業期間中の休業手当(平均賃金の100分の60以上)を支払わなければならないとされています。休業手当の支払いについて、不可抗力による休業の場合は、使用者に休業手当の支払義務はありません。
具体的には、例えば、海外の取引先が新型コロナウイルス感染症を受け事業を休止したことに伴う事業の休止である場合には、当該取引先への依存の程度、他の代替手段の可能性、事業休止からの期間、使用者としての休業回避のための具体的努力等を総合的に勘案し、判断する必要があると考えられます。