月額変更届は必要?3つの条件と提出時期・出し忘れ時の対応を解説

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2026.10.05

リードブレーン株式会社

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月額変更届は必要?3つの条件と提出時期・出し忘れ時の対応を解説

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月額変更届の提出が必要なのは、以下の3つの条件をすべて満たす場合のみです。

月額変更届の提出が必要になる3つの条件
  • ✓ 固定的賃金に変動があった
  • ✓ 変動月から3か月の平均で、標準報酬月額に2等級以上の差が生じた
  • ✓ その3か月とも、支払基礎日数が17日以上(短時間労働者は11日以上)

本記事では、月額変更届の提出が必要か見極める「4つの質問」を用意しました。
YES/NOで答えるだけで、簡単に判断できます。

提出時期や具体的な書類の書き方、提出し忘れたときの対応まで解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事でわかること
  • 目の前の従業員に月額変更届が必要かどうかを、4つの質問で判定する方法
  • 提出が必要になる3つの条件と、1等級差でも対象になる例外
  • 「出さなくていい」と確信できる、対象外になる6つのケース
  • 保険料がいつから変わるのか(改定月と控除開始月の違いを支給パターン別に)
  • 様式の記入欄①〜⑱を1欄ずつ埋める手順と、遡及支払額・従前改定月の書き方
  • 添付書類の最新ルールと、出し忘れに気づいたときの対応手順

月額変更届の提出は必要?30秒で判定

月額変更届の提出が必要か30秒で判断できる4つの質問を用意しました。
まずは目の前の従業員1人を思い浮かべて、4つの質問に答えてください。

月額変更届の対象か判断する4つの質問

Q1から順に、YESなら次へ、NOなら「提出不要」で終了です。

Q1|その従業員に、固定的賃金の変動がありましたか?

基本給、役職手当、家族手当、住宅手当、通勤手当などの毎月決まって支払われる賃金が変わったかを見ます。
残業代や皆勤手当だけが増減した場合はここで終了です。

残業手当の単価・支給割合の変更や、非固定的手当の廃止などは随時改定の対象となる可能性があります。
この場合は次の質問へ進んでください。

→ NO = 提出不要
→ YES = Q2へ

Q2|変動月から3か月とも、支払基礎日数の要件を満たしていますか?

原則は17日以上です。
特定適用事業所などで一定の条件を満たす短時間労働者は、11日以上となります。
3か月のうち1か月でも下回れば対象外です。

→ NO = 提出不要
→ YES = Q3へ

Q3|3か月の平均から算出した標準報酬月額は、従前と2等級以上の差がありますか?

→ YES = Q4へ
→ NO = 例外分岐へ

例外分岐|2等級差がなくても対象になるケース

標準報酬月額の上限または下限にわたる等級変更では、2等級以上の差がなくても随時改定の対象になる場合があります。

等級差だけで提出不要と判断しないようにしてください。
これに当てはまらなければ 提出不要 です。

Q4|固定的賃金の変動方向と、等級の変動方向は一致していますか?

固定的賃金が上がった場合は等級も上がり、固定的賃金が下がった場合は等級も下がっているかを確認します。
たとえば、固定的賃金が上がっても、残業代の減少などで等級が下がった場合は対象外です。
反対に、固定的賃金が下がって等級が上がった場合も対象になりません。

→ NO = 提出不要
→ YES = 提出が必要です

別ルートになるケース
  •  産休や育休から復帰した場合は、通常の月額変更届とは別の手続きを利用できる場合があります。 
    産前産後休業後は「産前産後休業終了時報酬月額変更届」。
    育児休業後は「育児休業等終了時報酬月額変更届」を使用します。

月額変更届(随時改定)とは|算定基礎届との違い

「月額変更届」「随時改定」「算定基礎届」。
似た言葉が並んで混乱しやすいところですが、違いは単純です。

何のための届出?

社会保険料は、実際に支払った給与額そのものではなく、標準報酬月額という等級区分をもとに計算されます。
この標準報酬月額を年の途中で見直す手続きが「随時改定」。
そのときに提出する書類が、月額変更届です。

月額変更届には、2つの正式名称があります。
「健康保険・厚生年金保険 被保険者報酬月額変更届」と「厚生年金保険 70歳以上被用者月額変更届」です。
実務では「月変(げっぺん)」と呼ばれます。

昇給したのに保険料が低いまま、降給したのに保険料が高いまま。
こうした実態とのズレを放置しないための仕組みだと考えてください。

算定基礎届(定時決定)との違い

どちらも標準報酬月額を決める手続きですが、対象者とタイミングが異なります。

  算定基礎届(定時決定) 月額変更届(随時改定)
対象者 原則すべての被保険者 要件を満たした特定の従業員のみ
時期 毎年7月(定期) 要件を満たした都度(臨時)
算定対象期間 4月・5月・6月の報酬 固定的賃金が変動した月から3か月
適用開始 その年の9月から翌年8月まで 変動月から4か月目
きっかけ 毎年の定例業務 昇給・降給など固定的賃金の変動

実務では、7月から9月の随時改定に注意してください。

7月に随時改定する場合は、月額変更届を提出します。
8月または9月に随時改定を予定している場合は、申し出により算定基礎届の省略が可能です。

実際に7月から9月の随時改定に該当した場合は、随時改定で決まった標準報酬月額が優先されます。

月額変更届の提出が必要な3つの条件

提出が必要なのは、次の3つをすべて満たすときだけです。
1つでも欠ければ対象外になります。

月額変更届の提出が必要になる条件
  • 固定的賃金に変動があった
  • 変動月から3か月の平均で、標準報酬月額に2等級以上の差が生じた
  • その3か月とも、支払基礎日数が17日以上(短時間労働者は11日以上)

条件①|固定的賃金に変動があった

起点になるのは固定的賃金の変動です。
残業代などの非固定的賃金だけが増減しても、随時改定の対象にはなりません。

区分 該当する賃金
固定的賃金 基本給(月給・週給・日給)、役職手当、家族手当、住宅手当、勤務地手当、通勤手当、日給や時給の基礎単価、請負給や歩合給の単価・歩合率
非固定的賃金 残業手当、能率手当、日直・宿直手当、皆勤手当、精勤手当

判断するときに注意したいのは、以下の3パターンです。

複数の手当が同時に動いた場合
変動額を合算して判断します。
たとえば基本給が10,000円増え、家族手当が5,000円減った場合は、差引き5,000円の増額です。
合算して0円になった場合は、固定的賃金の変動がなかったものとして扱います。

通勤手当を6か月定期で支給した場合
6か月分の定期代を支給する場合は、6分の1に分けて1か月分の金額を算出します。
まとめて支給した月だけ、報酬が増えたものとして扱うわけではありません。

昇給差額をさかのぼって支給した場合
遡及して昇給があり差額が支給された場合は、その月を変動月として取り扱います。
4月分から昇給し、差額を6月に支払ったなら、変動月は6月です。

条件②|標準報酬月額に2等級以上の差が生じた

変動月から3か月間に支払われた報酬の平均額を標準報酬月額表に当てはめ、従前の標準報酬月額と比べます。
このとき平均額に含めるのは固定的賃金だけではありません。
残業手当などの非固定的賃金も含めた総支給額で計算します。

たとえば、20等級から22等級になれば2等級差です。
20等級から21等級への変更なら、原則として対象になりません。

等級を確認するときは、最新の標準報酬月額表を使用してください。

条件③|3か月とも支払基礎日数が17日以上

支払基礎日数とは、給与計算の基礎となった日数のことです。
3か月のうち1か月でも下回れば、その時点で対象外になります。
数え方は給与形態によって変わります。

給与形態 支払基礎日数の数え方
月給制(欠勤控除なし) 給与計算期間の暦日数
月給制(欠勤控除あり) 事業所が定めた所定労働日数 − 欠勤日数
日給制・時給制・パート 実際に出勤した日数
一定の要件を満たす短時間労働者 11日以上で判定

有給休暇は支払基礎日数に含めますが、欠勤日は含めません。

また、勤務時間が短い日でも、給与の支払い対象であれば1日として数えます。
月給制でも、欠勤控除がある場合は暦日数では計算しません。
判断に迷う場合は、給与規程を確認してください。

なお、11日以上の基準は、一定の条件を満たす短時間労働者に適用されます。
すべてのパート・アルバイトに適用されるわけではありません。

3か月の数え方と起算月の決め方

起算月は、変動後の賃金が実際に支払われた月です。
給与の対象期間ではありません。

たとえば、4月分から昇給し、月末締め翌月25日払いの場合を考えます。
昇給後の給与は5月25日に支払われるため、起算月は5月です。
この場合は5月・6月・7月の報酬で判定し、要件を満たせば8月に改定されます。

もう1つ、日割り支給に注意が必要です。

月の途中で手当が追加され、初回が日割り支給になる場合は数え方が異なります。
1か月分の手当が支払われた月が起算月です。

たとえば、6月20日から役職手当がつき、7月25日に日割り分が支給された場合。
1か月分が支給される8月を起算月として、8月・9月・10月の報酬で判定します。

起算月を間違えると、判定する3か月と改定月もずれます。
最初に起算月を確認してから、3か月を数えてください。

標準報酬月額の改定月と保険料が変わる時期

標準報酬月額が改定される月と、実際に手取りが変わる月は、同じとは限りません。

標準報酬月額は変動月から4か月目に改定される

新しい標準報酬月額は、起算月から3か月間の報酬をもとに算定し、4か月目から適用されます。

起算月は、変動後の賃金が実際に支払われた月です。
4月分から昇給しても、それが5月に支払われるなら起算月は5月になります。

標準報酬月額の改定月と保険料の控除月は異なる

社会保険料は、原則として当月に支払う給与から前月分を控除します。

ただし、実際の給与計算では控除時期が異なる場合もあります。
給与への反映時期を確認するときは、自社の控除方法も確認してください。

新しい保険料をいつの給与から控除するか確認するには、次の3つの月を区別して考えます。

保険料の変更時期を確認する3つの月
  • 起算月……変動後の賃金が初めて支払われた月
  • 改定月……新しい標準報酬月額が適用される月(起算月から4か月目)
  • 控除開始月……従業員の手取りが実際に変わる月

このうち、改定月は標準報酬月額が変わる月、控除開始月は給与から引く保険料が変わる月です。
両者は同じとは限らないため、分けて確認してください。

支給・控除パターン別シミュレーション

同じ4月昇給でも、給与の支給時期や保険料の控除方法によって、給与に反映される月は異なります。

  翌月25日払い・翌月控除 当月25日払い・当月控除
昇給 4月 4月
起算月 5月 4月
判定する3か月 5月・6月・7月 4月・5月・6月
改定月 8月 7月
給与への反映 9月25日支給分 7月25日支給分

翌月払いの場合は、4月分の昇給後の給与が5月に支払われるため、5月が起算月です。
5月から3か月分の報酬で判定し、8月に標準報酬月額が改定されます。
一方で、当月払いの場合は4月が起算月となり、7月に改定されます。

給与への反映時期を確認するときは、自社の給与支給日と保険料の控除方法を確認してください。

月額変更届の書き方

ここからは様式の番号に沿って、上から順に何を書くかを確認していきます。
手元に様式を開いて読み進めてください。

提出者記入欄(事業所整理記号・所在地・名称・事業主氏名)

用紙上部の提出者記入欄には、事業所整理記号や所在地、名称、事業主氏名、電話番号を記入します。
事業所整理記号は、社会保険の適用事業所になった際に日本年金機構から通知される記号です。

分からない場合は、保険料納入告知書や標準報酬決定通知書などで確認しましょう。

①〜③被保険者整理番号・氏名・生年月日

対象となる従業員の基本情報です。
被保険者整理番号は、資格取得時に割り当てられた番号を記入します。

氏名と生年月日は、健康保険証や資格取得時の届出と同じ表記に揃えてください。
生年月日は元号のコード番号と数字で記入する様式になっています。

④改定年月

新しい標準報酬月額が適用される年月を記入します。

書くのは、給与支給月として記入する3か月目の翌月です。
変動月ではありません。
ここを1か月ずらすと届出全体が成立しないため、記入前に必ず確認してください。

⑤⑥従前の標準報酬月額・従前改定月

⑤には変更前の標準報酬月額を千円単位で記入します。
健康保険と厚生年金保険で欄が分かれており、等級の上限が異なるため額が違う場合があります。

⑥の従前改定月は、現在の標準報酬月額が決定された年月です。
直近の標準報酬決定通知書で確認できます。
定時決定で決まった額なら、その年の9月が入ります。

⑦昇給・降給の区分と昇給月

固定的賃金が変動した月と、それが昇給か降給かを記入します。
ここで書く月は、変動後の賃金が実際に支払われた月です。

⑧遡及支払額の書き方

遡及支払額とは、過去にさかのぼって昇給や降給が決まり、後からまとめて支給・調整した差額です。

たとえば4月分から昇給し、4月・5月分の差額60,000円を6月に支給した場合。
この場合、6月報酬には過去2か月分の差額が含まれるため、そのまま平均すると実態より高くなってしまいます。
そこで⑧に遡及支払額として60,000円を記入し、後述する⑯修正平均額で調整します。

また、遡及した昇給の差額が支給された場合は、その支給月が起算月です。
この例では6月が起算月となります。
降給による差額がある場合も、同様に遡及分を記入します。

⑨〜⑬給与支給月・基礎日数・通貨/現物・合計

判定に使う3か月分のデータを、1行ずつ記入する欄です。

⑨〜⑬に記入する内容
  • ⑨給与支給月:判定に使用する3か月
  • ⑩基礎日数:各月の支払基礎日数
  • ⑪通貨:現金で支払った報酬額
  • ⑫現物:社宅や食事などの現物給与額
  • ⑬合計:⑪と⑫の合計額

支払基礎日数の数え方は給与形態によって変わります。
判断に迷う場合はこちらを確認してください。

⑭〜⑯総計・平均額・修正平均額

⑭には3か月分の合計額、⑮には3か月で割った平均額を記入します。
円未満の端数は切り捨ててください。

⑯の修正平均額は、⑧に遡及支払額を記入した場合に使う欄です。
総計から遡及支払額を差し引いて3で割った額を記入します。
遡及がなければ空欄で構いません。

新しい標準報酬月額は、⑯に記入があればその額、なければ⑮の額を保険料額表に当てはめます。

⑰⑱個人番号(基礎年金番号)・備考欄の記入例

⑰は70歳以上の方のみ、個人番号または基礎年金番号を記入します。
基礎年金番号を使用する場合は、基礎年金番号通知書等に記載されている10桁の番号を左詰めで記入してください。

⑱の備考欄は、該当する項目に丸をつけます。
必要に応じて「その他」へ内容を記入してください。

状況 記入例
70歳以上被用者 「70歳以上被用者月額変更」に丸
二以上勤務者 「二以上勤務」に丸
短時間労働者に該当 「短時間労働者」に丸
月の途中で区分が変わった 「その他」に丸+「10/1→短時間労働者」
昇給と降給が同月に発生 「その他」に丸+内容を記入

該当がなければ空欄で問題ありません。

昇給・降給の理由の記入例

昇給・降給の理由を記載する場合は、以下のように変動内容を具体的に記入します。

変動の内容 記入文例
定期昇給 定期昇給による基本給の増額
ベースアップ ベースアップによる基本給の増額
役職手当の新設 役職への就任に伴う役職手当の支給開始
役職手当の廃止 役職離任に伴う役職手当の支給終了
通勤手当の変更 転居に伴う通勤手当の変更
給与体系の変更 日給月給制から月給制への変更
役員報酬の改定 定時株主総会決議による役員報酬の改定
降給 雇用契約の変更による基本給の減額

添付書類は必要?2019年4月以降の最新ルール

月額変更届は、原則として確認書類の添付は不要です。
以前は、改定年月から60日以上遡って提出する場合に、確認書類の添付が必要でした。
標準報酬月額が5等級以上下がる場合も同様です。

しかし、2019年4月からこの取扱いは廃止されています。
現在は、必要に応じて事業所調査の際に確認する運用です。

ただし、年間報酬の平均で随時改定を申し立てる場合は、申立書(様式1・様式2)を添付します。

役員報酬変更時に議事録は必要か

法人役員についても、取締役会の議事録などを添付する必要はありません。

以前は、改定年月から60日以上遡る場合に、議事録などの確認書類が必要でした。
標準報酬月額が5等級以上下がる場合も同様です。

しかし、この取扱いも2019年4月に廃止されています。
なお、健康保険組合に加入している場合は、組合独自の添付書類が定められていることがあります。
提出前に加入先の健康保険組合へ確認してください。

月額変更届の提出先・提出期限・提出方法

月額変更届は、事務センターまたは管轄の年金事務所へ提出します。
明確な提出期限はありませんが、要件を満たした場合は速やかに手続きを進めましょう。

提出方法は、電子申請・郵送・窓口持参の3種類です。

提出先は管轄の年金事務所または事務センター

提出先は、事務センターまたは管轄の年金事務所です。
どちらに提出しても構いません。
管轄は事業所の所在地で決まります。

提出先が分からないときは、日本年金機構の管轄検索ページで自社の提出先を確認してください。
健康保険組合に加入している場合は、組合にも提出が必要です。

提出期限はないが、「速やかに」提出を心がける

月額変更届には、「○日以内」といった明確な提出期限はありません。
随時改定の要件を満たした場合は、速やかに提出します。

3か月目の給与が確定し、随時改定の対象になると判断したら、早めに提出の準備を進めましょう。

提出方法は郵送・窓口持参・電子申請の3つ

月額変更届は、電子申請・郵送・窓口持参のいずれかで提出できます。
電子申請なら、24時間365日オンラインで手続きを完結できるので、おすすめです。
提出履歴もデータで残るため、後日の確認も簡単にできます。

なお、資本金などが1億円を超える特定の法人は、電子申請が義務付けられています。
e-GovやGビズIDを使った具体的な操作手順は、別記事で画面つきで解説しているので、そちらもご覧ください。

月額変更届を提出しなかった場合のリスクと対応

月額変更届の提出漏れに気づいた場合は、そのまま放置せずすぐに対応しましょう。
未提出のままにすると、標準報酬月額が正しく改定されません。
その結果、実際に納めた社会保険料と本来の保険料に差が生じる可能性があります。

提出しない場合の罰則とリスク

月額変更届を提出しなかった場合や、虚偽の届出をした場合には罰則があります。
厚生年金保険法102条では、6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が定められています。

また、届出が遅れると標準報酬月額の改定も正しく反映されません。
本来の保険料との差額が生じた場合は、保険料の精算が必要になることがあります。

未提出が発覚したときの対応手順3ステップ

過去の月額変更届の提出漏れに気づいた場合は、管轄の年金事務所へ対応方法を確認します。

ステップ1|管轄の年金事務所に連絡する
まず電話で事情を伝えます。
対象となる従業員の氏名と被保険者番号、変更があった給与額、変動の理由と発生時期を手元に用意しましょう。

ステップ2|必要書類を確認する
提出が遅れた場合、通常の届書に加えて追加書類が必要となるケースがあります。
遅延理由書の要否を含め、この段階で確認しておいてください。
書類に不備があると再提出となり、手続きがさらに長引きます。

ステップ3|対象月まで遡って提出する
本来の改定月にさかのぼって月額変更届を提出します。
標準報酬月額が修正されると、日本年金機構から通知が届き、正しい保険料額が確定します。

保険料の差額精算と従業員への説明

標準報酬月額が訂正されると、すでに納めた保険料との差額が生じることがあります。

状況 対応
保険料が不足していた 不足分を精算
保険料を多く納めていた 従業員に返金

注意したいのは追加控除です。

たとえば2か月分で1万円不足していた場合、一度に控除すると手取りが大きく減ります。
このような場合は、何か月かに分割して控除することを検討してもよいでしょう。

従業員にとっては予期せぬ負担増です。
会社側の手続き漏れが原因である以上、経緯を丁寧に説明し、控除方法についても相談したうえで進めてください。

月額変更届に関するよくある質問5選

月額変更届について、よくある疑問をまとめました。

Q1. 役員の月額変更届はいつ出せばよいですか?
従業員と同じです。
変更後の報酬を3か月支給し、平均額が確定した時点で提出します。
役員報酬を1月に改定したなら、1月・2月・3月の報酬を記載し、4月以降速やかに提出します。
Q2. 提出後に誤りに気づいた場合は?
年金事務所に連絡し、手続きの方法を確認してください。
Q3.年4回以上の賞与がある場合、随時改定ではどう計算しますか?
年4回以上の賞与は、報酬として扱われる場合があります。
その場合は、賞与額の12分の1を各月の報酬に加えて判定してください。

6月改定までは、直前の定時決定で算定した賞与額を使用します。
7月改定からは、過去1年間に支払われた対象賞与をもとに計算します。

Q4.休職中は月額変更届の対象になりますか?
休職給を受けている場合は、原則として随時改定の対象外です。
傷病手当金など、健康保険から支給される給付も報酬には含めません。
ただし、一時帰休で低額の休業手当などが継続して支払われる場合は、随時改定の対象になることがあります。
Q5.2等級以上の差がなくても、月額変更届が必要になることはありますか?
はい。
標準報酬月額の上限または下限にわたる等級変更では、2等級以上の差がなくても随時改定の対象になる場合があります。

 

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