【2026年最新】IT導入補助金は個人事業主も対象!条件・補助額・申請方法を完全ガイド
2026.04.30
リードブレーン株式会社
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【2026年最新】IT導入補助金は個人事業主も対象!条件・補助額・申請方法を完全ガイド
「IT導入補助金って、法人向けの制度でしょ?フリーランスの自分には関係ないよね。」
「MacBookが補助金で安く買えるって聞いたけど、本当に個人事業主でも使えるの?」
こんなふうに感じて検索していませんか?
結論からお伝えします。
IT導入補助金は、個人事業主・フリーランスも申請可能です。
小規模事業者(法人か個人事業主かを問わず)補助率最大4/5(80%)が設定されています。
ただし、2026年度から制度名が「デジタル化・AI導入補助金」に変更されています。
中身はほぼ継続していますが、ネット上には旧「IT導入補助金」に関する古い情報もあります。
最新情報をまとめてチェックしておきましょう。
この記事を読めば、次の3つがクリアになります。
- 対象条件:自分が申請できるかを1分で判断できる
- 補助額:会計ソフト・パソコン購入でいくら戻るかが具体的にわかる
- 申請方法:何から始めればいいかが6ステップで明確になる
PC買い替えを検討しているフリーランス、個人事業主、独立したばかりで補助金を活用したい方などに、実用的な情報をお届けします。
【結論】IT導入補助金は個人事業主・フリーランスも申請できる
IT導入補助金は、中小企業庁と中小機構が主導する、ITツール導入費用の一部を国が補助する制度です。
対象者は「中小企業・小規模事業者等」と定められており、個人事業主もこの「小規模事業者」として正式に対象に含まれます。
小規模な事業者ほど補助率が優遇される設計になっており、年間数万人規模の個人事業主がこの制度を活用しているのです。
個人事業主が対象となる根拠と、2026年度の制度変更点、補助率の優遇について順に整理していきます。
個人事業主は「小規模事業者」として対象になる
IT導入補助金の対象者は「中小企業・小規模事業者等」と定められており、個人事業主はこの「小規模事業者」に該当します。
個人事業主が対象になる主な要件は以下の通りです。
- 国内で事業を営む個人事業主であること
- 業種ごとの従業員数要件を満たすこと(サービス業5人以下※サービス業のうち「宿泊業」および「娯楽業」は20人以下。)
- 開業届を提出済みで、確定申告の実績があること
フリーランスや個人経営者など、ごく一般的な「ひとり社長型」の事業者が広く対象になります。
2026年度から「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更(中身はほぼ継続)
2026年度(令和8年度)から、「IT導入補助金」は「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更されました。
中小企業庁が2026年3月10日に公募要領を公開し、同年3月30日から申請受付が開始されています。
「名前が変わったけど、別の制度になったの?」と不安に思うかもしれませんが、基本的な仕組みはほぼ継続です。
名称変更は、AIツールの導入支援を明確に打ち出すための措置で、以下のポイントを押さえておけば問題ありません。
| 項目 | 変更前(〜2025年) | 変更後(2026年〜) |
|---|---|---|
| 名称 | IT導入補助金 | デジタル化・AI導入補助金 |
| 主な対象 | ITツール全般 | AIを含むITツール |
| 申請枠 | 5つ | 5つ(ほぼ継続) |
| 補助率 | 最大4/5 | 最大4/5 |
| 申請方法 | IT導入支援事業者経由 | 同左 |
主な変更点は3つです。
- 名称変更:「デジタル化・AI導入補助金」に統一
- AI機能を有するツールの明確化:生成AI・分析系AIが正式に補助対象の中心に
- 2回目以降の申請要件の追加:過去に交付決定を受けた事業者には、3年間の事業計画(賃上げ要件を含む)の策定・実行および効果報告が新たに求められる
「IT導入補助金」で検索している人も、同じ制度の最新版だと理解しておけば大丈夫です。
本記事では、読者の検索慣れに合わせて「IT導入補助金」と「デジタル化・AI導入補助金」を併記しながら解説していきます。
【早見表】個人事業主が使える5つの申請枠と補助額一覧
2026年度のデジタル化・AI導入補助金には、5つの申請枠があります。
個人事業主が特に活用しやすいのは、通常枠とインボイス枠(インボイス対応類型)の2つです。
| 申請枠 | 対象ツール・経費 | 補助率(小規模事業者) | 補助額上限 |
|---|---|---|---|
| 通常枠 | 会計・販売管理・顧客管理など幅広いITツール(AI含む) | 1/2以内 | 最大450万円 |
| インボイス枠(インボイス対応類型) | 会計・受発注・決済ソフト+PC・タブレット・レジ等 | 最大4/5 | ソフト:最大350万円/PC等:10万円/レジ等:20万円 |
| インボイス枠(電子取引類型) | 取引先間でのインボイス対応ソフト | 中小・小規模事業者:2/3、その他:1/2 | 350万円 |
| セキュリティ対策推進枠 | サイバーセキュリティお助け隊サービス | 1/2(小規模事業者は2/3) | 150万円(最大2年分) |
| 複数社連携デジタル化・AI導入枠 | 複数事業者が連携して導入 | 枠内で異なる | 最大3,000万円 |
個人事業主への最短ルートは、インボイス枠(インボイス対応類型)です。
- 補助率が最大4/5(80%)と最も手厚い
- PCやタブレットも補助対象に含められる唯一の枠
- 採択率は2025年度で44%前後と低下傾向だが、通常枠(約36%)より高い水準
一方、AI搭載の業務効率化ソフトや顧客管理システムなど幅広いツールを使いたい場合は通常枠が最適です。
また、サイバー攻撃対策を強化したい場合はセキュリティ対策推進枠を検討します。
個人事業主の目的別・IT導入補助金の使い方3パターン
IT導入補助金は、使い方次第で「国が費用の8割を負担してくれる、最強のデジタル化ブースター」になります。
ただし、個人事業主にとって本当に重要なのは「制度の全体像」よりも「自分の目的にはどう使えるか」という点です。
そこで、個人事業主からの相談・事例で特に多い3つの使い方を紹介します。
自分の状況に一番近いパターンからチェックしてみてください。
パターン①:パソコンを安く買い替えたい方
独立後、私物のパソコンをそのまま使っているフリーランスは少なくありません。
処理が重くなり、そろそろ買い替えたいけれど、MacBook ProやハイスペックなWindows PCは25〜30万円級の出費。
こんなときにIT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金)を活用すれば、最大10万円の補助を受けてパソコンを買い替えられます。
例えば、20万円のMacBookと会計ソフトをセットで導入すると、パソコンは上限いっぱいの10万円、ソフトも80%補助で戻る計算になります。
PCの買い替えを考えている個人事業主にとって、まさに今が使いどきの枠です。
パターン②:会計ソフト・予約システムなどで業務効率化したい方
「手書き伝票やExcel管理から卒業したい」
「予約管理や顧客管理を一気にデジタル化したい」
そんな個人経営者にフィットするのが、会計・予約・顧客管理ソフトを中心とした業務効率化目的の活用です。
使う枠:インボイス枠(インボイス対応類型)または通常枠
対象になる代表ツールは次の通りです。
- 会計ソフト(freee、マネーフォワード、弥生など)
- 予約管理・顧客管理システム
- 販売管理・在庫管理ソフト
- POSレジ・モバイルPOS
- AI搭載の業務効率化ツール(2026年度から正式に補助対象の中心に)
ポイントは、複数の機能を持つソフトを導入すれば、補助額の上限が上がることです。
インボイス対応類型では「会計・受発注・決済」のうち1機能のみを持つソフトなら最大50万円、2機能以上なら最大350万円まで補助対象になります。
ネイルサロン・飲食店・小売店・士業・コンサル業など、顧客との接点が多い業種の個人事業主はこのパターンに該当しやすいです。
ペルソナでいうと「中堅個人事業主の山田さん」タイプで、店舗運営の仕組みごとアップデートしたい方に最適です。
パターン③:インボイス制度に対応した会計・受発注・決済ソフトを導入したい方
会計・受発注・決済まわりのデジタル化。
インボイス制度(適格請求書等保存方式)に登録した、またはこれから登録予定の個人事業主にとって避けて通れない課題です。
ここを補助金でカバーできるのが、個人事業主にとって最大のメリットです。
使う枠:インボイス枠(インボイス対応類型)
- 小規模事業者(=個人事業主)の補助率は4/5(80%)と国内最大級の水準
- 最低補助額の下限なしで、月額サブスク型のクラウド会計も申請できる
- クラウド利用料は最大2年分まで補助対象
- 補助対象ソフト例:freee会計、マネーフォワードクラウド、やよいの青色申告 オンライン など
例えば、月額3,000円のクラウド会計ソフトを2年契約(税抜72,000円)で導入する場合、80%補助なら実質負担は14,400円程度。
個人事業主にとって、これ以上なく始めやすい導入条件です。
「開業後すぐにインボイス登録したけど、未だにExcelで請求書作ってる」という独立初期の方(ペルソナの鈴木さんタイプ)にも、このパターンはぴったりハマります。
3つのパターンを見てきましたが、個人事業主の検索者が最も気になるのはやはり「パソコン購入」のリアルです。
ここが誤解だらけのポイントでもあるので、次章で詳しく整理していきます。
【最重要】IT導入補助金でパソコンは買える?個人事業主が知るべき5つの真実
「IT導入補助金でMacBookが安く買える」「iPadが10万円引き」といった情報がSNSやYouTubeで拡散されています。
確かに事実ではあるのですが、実際には細かい条件があります。
知らずに進めると「思っていたのと違った」と失望することになりかねません。
ここでは、個人事業主がパソコン購入で補助金を活用する際、必ず押さえておくべき5つの真実を整理します。
真実①:パソコン単体の購入は対象外
まず大前提として、IT導入補助金はパソコンだけを買うための制度ではありません。
この制度の目的は「業務のデジタル化・生産性向上」。
パソコンはあくまでソフトウェアを動かすための道具と位置づけられています。
中小企業庁・中小機構の公式見解でも、パソコン単体の購入は対象外と明記されています。
「メールチェックやネット検索のため」といった汎用的な目的の購入は、申請しても却下されます。
「ただパソコンが欲しいだけ」という動機で補助金を申請することはできない、ここがスタート地点です。
真実②:インボイス枠で会計・受発注・決済ソフトとセットなら対象
パソコンが補助対象になるのは、インボイス枠(インボイス対応類型)で対象ソフトとセットで導入する場合のみです。
対象になるソフトは、インボイス制度に対応した次の3機能のうち、いずれかを備えたものです。
- 会計機能(青色申告・帳簿付け・確定申告連携)
- 受発注機能(請求書・発注書のデジタル化)
- 決済機能(キャッシュレス・オンライン決済連携)
つまり、freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計ソフトと一緒に申請することが必須ということです。
「パソコン+会計ソフト」というセット購入を想定していない方にとっては戸惑うポイントです。
一方で、会計ソフトを導入する予定がある個人事業主にとっては、実質的にパソコンが大幅値引きで買える絶好の機会になります。
真実③:補助率1/2・上限10万円(iPad・タブレットも同様)
パソコン部分の補助ルールは、他のソフトウェア部分とは異なります。
- 補助率:1/2以内(50%)
- 補助上限:10万円
つまり、20万円のパソコンなら10万円、30万円のMacBookでも10万円が上限です。
この上限は補助率計算の結果がそれ以上になっても、10万円で頭打ちになります。
このルールはiPadやタブレット端末にも同じように適用されます。
一方、プリンター・スキャナー・複合機やPOSレジ・モバイルPOSレジ・券売機などのハードウェアは、補助率1/2・上限20万円と少し手厚くなっています。
「MacBookが30万円で安くなる!」と誤解している方もいますが、補助上限はあくまで10万円。
ここを理解したうえで購入計画を立てましょう。
真実④:IT導入支援事業者から購入必須(家電量販店・Amazon不可)
意外と見落とされがちなのが、パソコンの購入ルートです。
IT導入補助金を使ってパソコンを購入する場合、必ずIT導入支援事業者から購入しなければなりません。
家電量販店、Apple公式ストア、Amazon、楽天など、通常のルートで購入したパソコンは補助対象になりません。
中古品・リース・レンタル品も全て対象外です。
- IT導入支援事業者(事務局に登録されたITベンダー)から購入する
- 新品のみが対象(中古・リースは不可)
- 法人の場合は法人名義、個人事業主の場合は本人名義のクレジットカードまたは口座で支払う
「いつも使っているAmazonで買えばポイントも付くし便利」と考えると、補助金は一切出ません。
IT導入支援事業者がどのパソコンを扱っているかは事業者によって差があります。
希望するモデル(MacBook Proなど)を取り扱っているか、事前に確認しておきましょう。
真実⑤:交付決定前の購入は対象外(先買いNG)
5つの中で最大の落とし穴がこれです。
交付決定通知を受け取る前にパソコンを買ってしまうと、補助金は一切受け取れません。
IT導入補助金の流れは次のようになっています。
- 交付申請
- 審査
- 交付決定通知を受け取る
- この後でパソコンを発注・契約・支払い
- 実績報告
- 補助金入金
ここで多くの人がやってしまうのが、「申請したし、そろそろ買ってもいいだろう」と交付決定前に発注してしまうミスです。
審査中に先買いしたパソコンは、いくらIT導入支援事業者から買っていても全額自己負担になります。
領収書やレシートを保存していても、遡って認めてもらうことはできません。
交付決定通知が届いてから発注する、この順序だけは絶対に守ってください。
ここまでで、パソコン購入にまつわる「誤解を招きやすい5つのポイント」を整理しました。
次章では、実際にいくら戻ってくるのか、個人事業主のリアルな導入ケース別にシミュレーションしていきます。
個人事業主がIT導入補助金を申請できる4つの条件
IT導入補助金は、個人事業主なら誰でも申請できるわけではありません。
公募要領には明確な申請条件が示されており、条件を満たさないまま申請しても審査で落ちてしまいます。
ここでは、個人事業主が押さえておくべき4つの基本条件と、見落とされがちな「従業員カウント」の考え方について整理します。
条件①:日本国内で事業を営む個人事業主である
もっとも基本の要件は、日本国内で事業を営んでいることです。
海外で事業を展開している事業者や、海外法人が主体となっている事業は対象外となります。
具体的には次の状態である必要があります。
- 日本国内で開業届を提出し、国内で事業活動を行っている
- 日本国内で納税している(所得税または法人税)
- 申請時点で廃業手続きをしていない現役の個人事業主
在外邦人として海外で活動しているフリーランス、日本に居住しているが所得を海外で申告している事業主などは対象外となる可能性があります。
事前に税理士やIT導入支援事業者に確認しておきましょう。
条件②:業種別の従業員数要件を満たす
次に重要なのが従業員数の要件です。
個人事業主が小規模事業者として優遇された補助率4/5(80%)の適用を受けるには、以下の業種別の従業員数要件を満たす必要があります。
| 業種 | 従業員数要件 |
|---|---|
|
商業(卸売業・小売業)、サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) |
5人以下 |
| 宿泊業・娯楽業・製造業・建設業・運輸業・その他 |
20人以下 |
多くの個人事業主(フリーランス、ひとり社長型の事業者)は従業員ゼロ〜数名であり、この要件は問題なくクリアできます。
ネイルサロン・美容室・飲食店なども、サービス業として5人以下で該当するケースが大半です。
なお、小規模事業者の定義を外れると、補助率が4/5から3/4に引き下げられます。
そのため、従業員の増減が見込まれる場合は申請タイミングの計画にも影響します。
条件③:開業届を提出済み
個人事業主として正式に事業を営んでいることを証明するため、開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)を税務署に提出している必要があります。
開業届を出していないまま副業的に収入を得ているケースでは、申請対象にならない可能性が高いです。
これから独立する方、副業から本業化したい方は、まず開業届の提出から始めましょう。
開業届は税務署に無料で提出でき、e-Taxでもオンライン提出が可能です。
マネーフォワードやfreeeなどのクラウド会計ソフトには開業届自動作成機能が付いており、数分で書類を準備できます。
条件④:納税証明書・確定申告書が提出できる
申請時には、直近の所得税の納税証明書(その1またはその2)と確定申告書の提出が求められます。
つまり、少なくとも1期分の確定申告を終えていることが事実上の必須条件となります。
開業して1年未満の場合や、まだ最初の確定申告を迎えていない場合は、納税証明書を発行できないため申請できません。
業務委託者・アルバイトは従業員数にカウントされる?
「業務委託契約のスタッフがいるけど、従業員にカウントされるのか?」
ネイルサロンや飲食店の個人事業主からよく寄せられる疑問です。
結論から言うと、IT導入補助金における「常時使用する従業員」には、次のような考え方が適用されます。
- ◎ 正社員、契約社員
- ◎ 解雇予告が必要な雇用者(労働基準法第20条の対象者)
- △ 事業主本人、役員
- △ 個人事業主と業務委託契約を結んでいる委託先
- △日雇い・短期アルバイトで、解雇予告義務のない者
つまり、業務委託契約のネイリスト・エンジニア・デザイナーは、一般的に従業員数にはカウントされません。
ただし、実態として雇用関係に近い形(常時勤務・指揮命令あり)で働いている場合は、例外です。
税務・労務上の観点で従業員と判断される可能性もあるので注意しましょう。
判断に迷う場合は、IT導入支援事業者や社会保険労務士に確認しておくと安心です。
4つの条件をすべて満たせていれば、個人事業主として正式にIT導入補助金の申請が可能です。
ただし、条件④「納税証明書・確定申告書」の壁で諦めかけた方もいるかもしれません。
次章では、「開業1年未満」「納税証明書がない」ケースへの代替案と、他補助金との比較を整理していきます。
個人事業主のIT導入補助金・申請方法【6ステップで解説】
IT導入補助金の申請は「何から始めればいいの?」と迷う個人事業主が多いポイントです。
ただ、実はステップさえ理解していれば、個人でも十分に対応可能です。
ここでは、申請から補助金入金までの流れを6つのステップに分けて解説します。
とくに重要なのが「STEP4:交付決定通知を受け取る前に絶対に発注・購入しないこと」です。
途中で順序を間違えると、補助金は一切受け取れなくなります。
STEP1:gBizIDプライム・SECURITY ACTIONを準備
最初に必要なのが、行政手続きの共通認証システムであるgBizIDプライムのアカウント取得です。
これはIT導入補助金に限らず、多くの国の補助金・行政手続きで必要になります。
- 公式サイト(gbiz-id.go.jp)で申請書を作成
- 個人事業主の場合は、マイナンバーカードによる電子申請または郵送申請
- 発行まで通常1〜2週間程度
同時に、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営するSECURITY ACTIONの自己宣言も必須です。
これは中小企業が情報セキュリティ対策に取り組むことを宣言する制度で、公式サイトからオンラインで簡単に完了します。
この2つは申請準備の中で最も時間がかかる部分のため、申請を決めたらすぐに着手するのが鉄則です。
STEP2:IT導入支援事業者・ITツールを選ぶ
IT導入補助金は、必ずIT導入支援事業者(登録ベンダー)と共同で申請する仕組みです。
個人で直接事務局に申請することはできません。
- 自分が導入したいITツール(会計ソフトなど)を扱っている支援事業者を選ぶ
- 公式サイトの「ITツール・IT導入支援事業者検索」から条件で絞り込める
- freeeやマネーフォワードなどの会計ソフトベンダーは、自社が支援事業者として登録している場合も多い
- 地域・業種・対応実績を比較して決める
このタイミングで、導入するITツールも確定させます。
「会計ソフト+パソコン」「予約システム+iPad+会計ソフト」など、具体的な組み合わせを決めましょう。
STEP3:事業計画を策定し交付申請
IT導入支援事業者との打ち合わせを経て、申請マイページからの交付申請に進みます。
- 事業者情報(屋号、業種、従業員数など)
- 導入するITツールの詳細
- 事業計画(労働生産性の向上目標など)
- 必要書類(納税証明書・確定申告書・本人確認書類)のアップロード
事業計画は採択の可否を大きく左右する部分です。
「なぜこのツールが必要か」「どう業務改善につながるか」を、具体的な数字と合わせて記述できるかがポイントになります。
IT導入支援事業者がテンプレートや文例を用意している場合も多いので、相談しながら進めましょう。
STEP4:交付決定通知を受け取る
申請完了後、事務局による審査が行われます。
結果が出るまでの期間は公募回によって異なりますが、おおむね申請締切から約1〜1.5か月後に交付決定通知が届きます。
この期間、絶対にやってはいけないのが事前発注・先買いです。
具体的には次のすべてが禁止されています。
- △ 申請済みのパソコンを家電量販店やAmazonで先に買ってしまう
- △ IT導入支援事業者に発注・契約・支払いをしてしまう
- △ ソフトウェアの有料プランを先に契約して使い始めてしまう
上記のいずれかをやってしまうと、審査に通っても補助金は一切受け取れません。
領収書やレシートを遡って提出しても救済されません。
「交付決定通知を受け取ってから発注」
この順序だけは、全ステップの中で最も重要なルールです。
STEP5:ITツール・パソコンを発注・導入
交付決定通知を受け取ったら、ようやく発注・契約・支払いに進めます。
- △ 発注先は必ずIT導入支援事業者(ソフト・パソコン・周辺機器すべて)
- △ 支払いは法人名義の口座・カード、個人事業主の場合は本人名義で行う
- △ 家族名義・他人名義のクレジットカードは対象外
- △ 納品まで期間を要するアップル製品(MacBook、iPad)は、補助対象期間中に納品が完了している必要がある
- △ 使用中のところを画面キャプチャとして提出できないハードウェアは対象外となるケースあり
契約書、請求書、納品書、領収書などの証憑書類はすべて保管しておきます。
後のステップで提出が求められます。
STEP6:実績報告→補助金入金
導入が完了したら、申請マイページから事業実績報告を行います。
これが補助金を実際に受け取るための最終ステップです。
- 契約書、発注書
- 納品書
- 請求書
- 領収書、振込明細など支払いの証憑
- ITツールの導入・利用状況を示す画面キャプチャ
事務局による確定審査を経て、補助金額が正式に確定し、指定口座に振り込まれます。
申請から入金までの全体期間は、おおむね4〜7か月程度です。
さらに補助事業終了後も、一定期間は事業実施効果の報告が必要です。
インボイス枠の場合、原則1年度目に効果報告(賃上げ加点を受けた場合は3年度目にも追加報告)を行います。
報告を怠ると補助金の返還を求められる可能性があるため、導入後も継続的な記録管理を行いましょう。
6ステップすべてをクリアすることで、補助金を確実に受け取れます。
IT導入支援事業者の選び方【個人事業主向け】
IT導入補助金は、自分一人で事務局に直接申請することはできません。
必ずIT導入支援事業者(登録ベンダー)と共同で申請する仕組みです。
つまり、どの支援事業者を選ぶかが、採択率・申請ラクさ・導入ツールの選択肢のすべてに影響します。
IT導入支援事業者とは?なぜ必須なのか
IT導入支援事業者とは、事務局に登録されたITベンダー(ソフトウェア販売事業者)のことです。
補助金の対象となるITツールを自社で扱っており、申請者と共同で申請書を作成・提出する役割を担います。
具体的に支援事業者が行うサポート内容は次の通りです。
- ITツールの選定アドバイス
- 申請マイページへの招待
- 事業計画書・申請書の作成支援
- 交付申請から実績報告までの手続きサポート
- 導入後の運用支援・効果報告への対応
なぜ支援事業者が必須なのかというと、IT導入補助金の目的が「業務に合ったITツールの適切な導入・活用」だからです。
事務局は、申請者と支援事業者を一体の事業者として審査することで、ITツールが事業にマッチしているかどうかを判断しています。
支援事業者は事前に事務局の審査を通過した企業のみが登録されており、2026年度も全国数千社が登録されています。
個人事業主におすすめの支援事業者の選び方3つの軸
支援事業者は数多く存在しますが、個人事業主が選ぶ際は次の3つの軸で判断するとスムーズです。
軸1:導入したいITツールを扱っているか
もっとも優先すべきは、自分が使いたいITツールを扱っている事業者を選ぶことです。
例えばfreee会計を導入したいなら、freee会計を取り扱っている支援事業者を。
マネーフォワードを導入したいなら同じくマネーフォワード取扱業者を選びます。
使いたいツールが決まっていない場合は、「ITツール・IT導入支援事業者検索」で業種・地域・機能から絞り込める公式検索ページを活用しましょう。
軸2:個人事業主の申請実績が豊富か
法人をメインに支援している事業者と、個人事業主にも慣れている事業者では、サポートの質に差が出ます。
ウェブサイトや問い合わせで「個人事業主の申請サポート実績」を確認しましょう。
個人事業主向けに特化した支援事業者では、次のようなサービスを提供しているケースもあります。
- 着手金ゼロ(成功報酬型)の申請サポート
- オンライン完結(Zoom・メールのみ)のやり取り
- 1対1の個別相談
- パソコン・iPadと会計ソフトのセット提案
軸3:支援報酬・手数料の相場と透明性
支援事業者への報酬は、大きく3パターンに分かれます。
- 無償型:特定ツールの導入を条件に支援料ゼロ(ベンダー直販タイプ)
- 成功報酬型:採択された場合のみ、補助金額の10〜25%(中央値20%程度)を報酬として支払う
- 固定料金型:申請着手時点で5〜30万円程度の着手金が発生
「無償型」と言っても、実際にはツール本体の料金に申請サポート分が含まれているケースが多いです。
一方、採択されなければ費用が発生しない成功報酬型は、個人事業主にとってリスクが少ない選択肢です。
報酬体系が不透明な事業者、契約書がない事業者は避けましょう。
支援報酬の内訳と、採択されなかった場合の費用発生条件は必ず書面で確認してください。
freee・マネーフォワードなど会計ソフトベンダー自体が支援事業者になっているケース
個人事業主にとって特におすすめなのが、freee・マネーフォワード・弥生。
こういった会計ソフトベンダー自身がIT導入支援事業者として登録しているケースにはメリットがあります。
- ◎ ソフト本体の販売元が直接サポートしてくれる
- ◎ 補助金適用後の実質価格が自社サイトで簡単にシミュレーションできる
- ◎ 申請から運用まで一気通貫でサポート
- ◎ 個人事業主向けの専用プランが用意されていることが多い
- ◎ 導入後のトラブル対応・問い合わせ窓口も統一される
各ベンダーの特徴
- freee:青色申告・確定申告との連携が強い。個人事業主の利用者数が多い
- マネーフォワード:経費・請求書・給与などの連携範囲が広い。スモールビジネス向けの機能が充実
- やよいの青色申告 オンライン:IT導入補助金適用で実質75〜80%OFFの試算ツールを自社サイトに設置。パソコンとセット申請にも対応
すでに特定の会計ソフトを使っている人は、そのベンダーが支援事業者登録しているかをまずチェックしましょう。
ソフトを新規導入する人も、個人事業主向けの実績が豊富な会計ソフトベンダーを第一候補にすると、スムーズに申請を進められます。
個人事業主のIT導入補助金に関するよくある質問5選
IT導入補助金について、個人事業主の方から特に多く寄せられる質問をまとめました。
申請を検討する前の最終確認にご活用ください。
最大450万円まで補助を受けられます。
ただし、実際の金額は申請枠・導入するITツール・事業規模によって変わります。
個人事業主(小規模事業者)の主な目安は次の通りです。
- インボイス枠(インボイス対応類型)ソフト:最大350万円、補助率4/5(50万円以下の部分)、補助率2/3(50万円超)
- インボイス枠 PC・タブレット:上限10万円、補助率1/2
- インボイス枠 レジ・券売機:上限20万円、補助率1/2
- 通常枠:最大450万円、補助率1/2
例えば、30万円の会計ソフトを小規模事業者として申請すると、24万円(80%)が戻る計算です。
会計ソフト+パソコンをセットで導入する典型ケースでは、14〜30万円の補助を受ける個人事業主が多いです。
できません。
パソコンやタブレットは必ずインボイス対応の会計・受発注・決済ソフトと同時に導入する場合のみ補助対象になります。
また、次の条件もすべて満たす必要があります。
- IT導入支援事業者から購入する(家電量販店・Amazon・Apple直販は対象外)
- 交付決定通知を受け取った後に発注・購入する
- 新品であること(中古・リースは対象外)
- 個人事業主本人名義のクレジットカードまたは口座で支払う
「パソコンだけ買いたい」という場合は、IT導入補助金は適しません。
業務改善助成金(従業員雇用が条件)や自治体の創業補助金など、別の制度を検討するのが現実的です。
原則として申請できません。
IT導入補助金の申請には、1期分の確定申告を終えた「所得税の納税証明書」と「確定申告書」が必須だからです。
開業から最初の確定申告(毎年2〜3月)を迎えていない個人事業主は、必要書類を揃えられないため実質的に対象外となります。
具体的には、2025年11月に独立した人は、2026年2〜3月の確定申告が済むまで申請できません。
開業1年未満の方は、次の代替補助金を検討しましょう。
- 小規模事業者持続化補助金(創業型):最大250万円、創業1年以内対象
- 自治体の創業補助金:市区町村ごとに制度あり
- 業務改善助成金:従業員を雇用している場合
開業届を提出して、継続的に事業収入がある場合は対象になる可能性があります。
対象となる主な条件
- 開業届を税務署に提出済み
- 青色申告または白色申告で確定申告を済ませている
- 継続的な事業活動の実態がある(売上ゼロは対象外)
- 従業員数要件など基本条件を満たしている
ただし、会社員の副業として時々収入が発生する程度のケースでは、「事業の実態が不十分」と判断される可能性があります。
本業としての事業活動実態があり、確定申告書・納税証明書を提出できる状態であれば申請可能です。
なお、IT導入補助金が難しい場合は、小規模事業者持続化補助金の一般型が副業フリーランスにも使いやすい制度です。
相談先は、目的や段階によって使い分けるのがおすすめです。
制度の全体像や使えるかどうかを知りたい段階
- 最寄りの商工会・商工会議所:無料相談、創業支援セミナーあり
- ミラサポplus:中小企業庁運営のオンライン相談窓口
- よろず支援拠点:各都道府県に設置、無料の経営相談
具体的な申請サポートを依頼したい段階
- IT導入支援事業者:申請の窓口となる必須パートナー(無料相談可)
- 会計ソフトベンダー(freee、マネーフォワード、弥生など):自社が支援事業者を兼ねる場合が多い
- 行政書士・中小企業診断士:採択率向上に向けた専門家サポート
なお、補助金の申請代行を完全に外部に丸投げすることはできません。
申請者本人が事業計画や必要書類に責任を持つ必要があります。
支援事業者や専門家は、あくまで「サポート役」として活用しましょう。
まとめ:個人事業主こそIT導入補助金を活用しよう
IT導入補助金(2026年度からデジタル化・AI導入補助金)は、個人事業主・フリーランスにとって、極めて有利な制度です。
国が最大80%の費用を負担してくれるという、法人より優遇された補助率が設定されており、使わない手はありません。
独立後のパソコン買い替え、店舗のデジタル化など目的別に多くの個人事業主が活用できる設計です。
IT導入補助金の個人事業主活用のエッセンスは、次の3点に集約されます。
- 個人事業主(小規模事業者)は補助率最大80%と法人より優遇される
- パソコン購入はインボイス枠で会計ソフトなどとセット申請する必要があり、上限は10万円
- 開業1年以上・確定申告1期分が申請の前提条件。開業初期は小規模事業者持続化補助金(創業型)などが代替選択肢
「申請すれば通る」わけではありませんが、きちんと準備すれば今でも十分に採択される制度です。