あまり聞き慣れないこちらの”新型コロナウィルス対策マル経”という融資制度を皆さんはご存知でしょうか？”新型コロナウィルス感染症特別貸付”と”商工中金による危機対応融資”[新型コロナ資金繰り]  中小企業向け：”商工中金による危機対応融資”とは？と同じく、政府系金融機関が実施している”新型コロナウィルス対策マル経”という融資制度について今日はご紹介したいと思います。

通常の「マル経融資」とは？

マル経融資は、小規模事業者経営改善資金融資の通称名で、商工会議所などで経営指導を受けた小規模事業者に対し、無担保・無保証人で、日本政策金融公庫が融資を行う国の制度です。

通常のマル経融資は、小規模事業者が商工会議所の実施する経営指導のもとで審査を受け、融資対象に該当するという推薦を受けることで、日本政策金融公庫から融資を受けられます。無担保・無保証で、最大2000万円まで融資を受けることができます。

新型コロナウィルス対策マル経融資とは？

新型コロナウィルス感染症の影響により売上が減少した小規模事業者の資金繰りを支援するために、通常のマル経融資（2000万円）とは別枠で設けられた1000万円の融資枠のことです。貸付金利も当初３年間、通常の貸付金利から引き下げられ、据置期間も通常の期間よりも延長される特例措置となります。

新型コロナウィルス対策マル経融資の対象者

こちらの制度の対象者としては、最近1ヶ月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少している小規模事業者の方が対象となります。

小規模事業者とは
常時使用する従業員数が20人以下（宿泊業と娯楽業を除く商業・サービス業にあっては5人以下）の法人・個人事業主の方

その他の対象条件

• 1年以上事業を営んでいる
• 商工会議所の経営指導を原則6ヶ月以上受けており、商工会議所の経営指導のもとで経営を改善していこうとする意欲ある方
• 税金（所得税、法人税、事業税、県・市民税）を完納している方
• 日本政策金融公庫の融資対象業種である方

新型コロナウィルス対策マル経融資の融資条件まとめ

ご利用いただける方
最近1ヶ月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少している小規模事業者の方

資金の使いみち
運転資金、設備資金

融資限度額
別枠1,000万円

金利
特別利率F 1.21％（令和2年5月1日時点）より当初３年間、マイナス0.9％引き下げ
（ただし金利引下げの限度額は、「新型コロナウイルス感染症特別貸付」、「生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付」および「新型コロナウイルス対策衛経」の金利引下げとの合計で3,000万円となります）

こちらの制度を利用できる前提として、商工会議所から経営指導を受けており、商工会議所が推薦する企業である必要性はあります。ただもしそうであれば、今はまだ前年同月比と比較してマイナス5%で収まっているものの、今後のことを考えると資金繰りに対して不安を感じるという方は、一度この融資制度の活用を検討してみてはいかがでしょうか？

この制度の他にも、新型コロナウィルス感染症特別貸付やセーフティネット貸付など、実際どの制度がご自身の事業に適用できるのかお悩みの方も多いかと思います。

民間の金融機関や政府の相談窓口も今やもうパンク状態ですので、相談するのにも２〜３週間待ちという現状です。ただ時は一刻と過ぎ経営状況は悪化するばかりかと思います。どこにも相談できないとお悩みの事業者の方、是非一度弊社にご相談ください。

■この記事の参考

経済産業省_新型コロナウイルス感染症関連