COLUMN
お役立ちコラム
2019.08.20
リードブレーン社会保険労務士法人
テーマ:
【コラム】賃金支払いの5原則について
賃金支払いの5原則について
賃金は、労働者の経済生活を支える大切な基盤ですので、支払いについての原則が5つ定められています(労基法24条)。
1.通貨払いの原則
現物給与を禁止している趣旨です。
(1)通貨とは
日本で強制通用力を持つ貨幣および日本銀行が発行する銀行券をいいます(通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律2条3項)。
外国通貨や小切手は、通貨に該当しないとされています。
(2)現物支給について
定期券などの現物支給は、労働組合法でいう労働協約に別段の定めがあれば、労働協約の適用を受ける労働者に限り可能です。労働者の過半数代表者との協定では、現物支給はできません。
(3)口座振込
銀行口座への振込については、労働者の同意を得た場合は、「労働者が指定する銀行その他の金融機関に対する当該労働者の預金または貯金への振込」を認めています。また、要件を満たす証券総合口座への払込みも可能です(労基法施行規則7条の2第1項)。
(4)退職手当の支払いについて
退職手当は、銀行その他の金融機関によって振り出された当該銀行その他の金融機関を支払人とする小切手を当該労働者に交付することで支払うことが可能です(労基法施行規則7条の2第2項)。
給料は労働者にとって大切なことなので、自身の会社が違反になっていないか規則を一度確認し、思わぬトラブルにならないよう気をつけましょう。