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2019.10.05

リードブレーン株式会社

テーマ:

【コラム】設立時募集株式の引受人が払込期日までに払い込まなかった場合は?

設立時募集株式の引受人が払込期日までに払い込まなかった場合は?

 

事例

募集設立で、ある引受申込者に募集株式を割り当てましたが、この引受人が払込期日までに払込みをしなかったときはどうなるのでしょうか。また、引受人が払込みをしないことを未然に防ぐ方法はあるのでしょうか。

ポイント

実務解説

設立時募集株式の引受人は、払込金額の全額を払い込まなければなりませんが、払込みをしなかったときは、当然に失権し、発起人は設立時発行株式を打ち切り発行します。こうした事態を未然に防ぐため、実務では、申込証拠金を支払わせるのが通例です。

引受けと払込み

募集に応じて設立時募集株式の引受けの申込みをした者は、割当てにより引受人となります(会社62①)。

引受人は、払込期日(又は払込期間内)に払込取扱金融機関において払込金額の全額を払い込まなければなりません(会社63①)。

当然失権

設立時募集株式の引受人が、払込期日(又は払込期間内)に払込金額の全額の払込みをしないときは、設立時募集株式の株主となる権利を当然に失います(会社63③)。これは、発起人が払込みをしなかったときに期日を定めて通知するという失権手続(会社36)が採られるのと異なります。その趣旨は、設立時発行株式の引受が発起人の要件である(会社25②)のに対し、引受人は代替性があるため、迅速な設立を優先させたことにあります。

この場合、発起人は払込みがなかった株式を除いた設立時発行株式を打ち切り発行します。

もっとも、失権した引受人が払込みをしなかったことにより、定款で定めた「設立に際して出資される財産の価額又はその最低額」(会社27四)が満たされない場合には、発起人や引受人が追加出資するか、新たな引受人を追加で募集することになります。

申込証拠金

実務では、引受人が払込みをしないという事態を未然に防ぐため、引受申込の際に、払込金額の全額に相当する額の申込証拠金を支払わせるのが通例です。

発起人は、払込取扱金融機関に対し、申込証拠金の受領を委託します。払込取扱金融機関が受領した払込証拠金は、設立時募集株式が引受人に割当てられた後に、払込金に充当されます。

 


払込みに関しては、金銭だけでなく現物出資も可能です。

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