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2023.02.15

リードブレーングループ

テーマ:

LB インタビュー第3回 有限会社国分寺産業  代表取締役 田村友輝さん

 経営に関わる方々にご登場いただき、細かなプロフィールや今考えていることを皆様に楽しくご紹介する“LBリレーインタビュー”第3回目は、栃木県下野市を中心に清掃業と飲食業を営む国分寺産業の田村さんにお話を伺いました。

 

まずは自己紹介をお願いします

 1976年12月17日生まれで、今年47歳になります。生まれも育ちも栃木県下野市で、小さい時から祖父と祖母に育てられ、幼少期は野球と空手をやっていました。父親は破天荒で何度か家を出ることもあり、当時お金がなかった僕は新聞配達のアルバイトなどをして、高校生までずっと自分で生活費を稼いでいました。

 その後祖父が脳梗塞で倒れてしまい、後継ぎがいないということで、高校卒業と同時に現国分寺産業に就職しました。当時は法人ではなく、祖父が個人事業主で経営していて、寝たきりの祖父と近所のおじさん・おばさんと一緒に再起をかけました。そこからだんだん社員が1人2人と増えていって…今に至ります。

 

 

 

飲食店を始めた経緯を教えてください

 きっかけはスタッフが「この会社の理念や価値観を大切にしながら、飲食店をやってみたいんです」と言ったことでした。

 兄が元々東京で板前をしていたので、いつか飲食店をやりたいという話はしていたのですが、僕たちは清掃業でゴミ収集をしていて、お客様には飲食業を営んでいる方も多いので、やはりそこに手を出すのはタブーではないですか。それに僕は、そんなの絶対に上手くいかないと反対していました。でもスタッフはもうスイッチが入っていたし、兄も「いいじゃん!やろうよ!」とどんどん話が進んでしまって。シャッター街になりそうな地元を少しでも元気にできればと思い、始めることになりました。ですが、オープンしても最初から上手くいくわけはなくて。最初はクレームの嵐でした。大々的に告知して集客していたのですが、なかなか料理が出てこない、頼んだものと違うものが出てくるなど…。とにかく色々な問題がありました。お客さんの中には、「文句を言い足りないから電話番号をよこせ」と言ってきた人もいて。そこからは、できることを一つずつやりながらブラッシュアップしていくしかないと思って、少しずつ力をつけていきました。

 

 

今の悩み、何かありますか?

 いっぱいありますよ(笑)やはりまずは人手不足ですね。それからDX化も含めて、ITに振り回されるのではなくて、いかに自分たちの手元に置いて活用することができるかというところですかね。よく「こういうのがいいらしいよ」と聞くとすぐ導入してみたくなってしまうのですが、実際現場のスタッフはそれに振り回されていたり…。やっぱり本当に強い店というのは、いちいちそんなことに頼らなくてもうまくいくだろうと思います。

 僕らは芯を持って、ぶれない部分を持ちつつも、時代の流れに乗っていけるようにすることが一番かなと。それから今後は物流の事業者さんがどんどん人手不足になるじゃないですか。そうすると飲食店の経営はもっと難しくなっていくと思います。だから今後は近くでできることは近くでやる。わざわざ遠くの食材でなくても、地元のものを活用できるならそれがいいと思いますし、地元をもっと掘り下げてやっていけたらいいんじゃないかと思います。

 協力する業者さんも今後は下請けではなくパートナーとして、僕らも選んでもらえるような企業になるよう努力をするべきだし、業者さんも僕らがしっかり選定するべきですよね。

 

 

経営におけるこだわり、大切にしていることありますか?

 1つは会社の理念・価値観です。当社は「エネルギー創業企業」をビジョンに掲げています。エネルギー創造というのは、ゴミをリサイクルして新しいエネルギーを生み出すとか、太陽光で新たなエネルギーを生み出すこともエネルギー創造ですが、それ以上にお店に食事に来て「美味しかった。また明日からも頑張ろう。」と思ってもらえるような、明日の活力を生み出すこともエネルギー創造ですし、廃棄物の回収や遺品整理でお客様と触れ合った際に、「元気が出ました。ここに頼んで良かった。」と思ってもらえる仕事を提供することもエネルギー創造だと思っています。この理念を土台に物事を考えています。

 それから、「いい挨拶、いい仕事、いい会社」を会社のスローガンに掲げています。要はこの3つは明元素といって、シンプルに言うと明るいか、元気か、素直かということです。これができているのかを大事にしています。

 

尊敬する人はいますか?

 僕は一緒に働いてくれているスタッフを尊敬しています。僕は現場を離れていて、できないこともたくさんあるので、彼らがいるからこそ会社・経営が上手く回っていると思いますし、本当に頭が下がります。僕にできることは彼らが働きやすい環境や、力が発揮できる場所を整えてあげることですが、僕がいくら環境を整えたからといって、最後は彼らが頑張ってくれないと…。だからスタッフと、それから家族のことは本当にリスペクトしています。

 それから皆川さん(リードブレーン・代表)のことも尊敬していますよ。もう長い付き合いですから、何でも相談できますし、信頼できるパートナーだと思っています。たまに飲みに行きますが、同じ経営者としてすごく勉強しているな、努力しているなと感じますし、いつも刺激をもらっていてありがたいなと思っています。厳しくて怖い時もありますけどね(笑)

 

5年後、10年後のビジョンはありますか?

 当社の事業1つ1つが地域で一番と言えるように、成長していきたいです。それができれば、海外展開など次のステップにもいけると思いますが、まずはこの地域で必要とされる存在になることが第一かなと。あと2~3年で力をつけて、5~10年で結果を残して、次の人たちへのバトンタッチの準備に入れたらと考えています。それから、僕ができる限りいい会社に成長させて、スタッフたちにいい会社で働けて良かったと思ってもらえるようにしたいです。

 最近は年金で老後を過ごすことはできなくなっているので、老後を生き抜く力が必要になっていると感じます。会社での働き方も、言われたことしかやらないとか、何も考えずに仕事をするのではなく、自分たちで物事を考えて主体的に取り組み、生き抜く力を身につけてもらいたいです。僕とずっと走ってきてくれたスタッフたちの、65歳の先の働き口や働き方をあと10年ぐらいで見つけたいです。

 

 

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