労働移動支援助成金といって、企業の経済状況の悪化により離職せざるおえない労働者の再就職を支援した場合、一定の額の助成金が政府から事業主に対して支払われるのをご存知でしょうか？今日は労働移動支援助成金の２種類のコースについて解説いたします。

再就職支援コース

事業規模の縮小等に伴い離職を余儀なくされる労働者等に対して、再就職を実現するための支援を民間の職業紹介事業所に委託等して、再就職が実現した場合に助成されます。

再就職支援

以下の①～③の合計額（委託総額または60万円のいずれか低い額が上限）

① 再就職支援：委託費用の1/2（中小企業事業主以外1/4）

　 支給対象者が45歳以上：委託費用の2/3（中小企業事業主以外1/3）

 　※特例区分に該当する場合

　 委託費用の2/3（中小企業事業主以外1/3）

　 支給対象者が45歳以上：委託費用の4/5（中小企業事業主以外2/5）

② 訓練加算：訓練実施に係る費用の2/3（上限30万円）

③ グループワーク加算：3回以上実施で1万円

休暇付与支援

日額8,000円（中小企業事業主以外5,000円）を支給（上限180日分）

離職後1ヶ月以内に再就職を実現した場合、1人あたり10万円を加算

職業訓練実施支援

教育訓練施設等に訓練を委託した場合、訓練実施に係る費用の2/3（上限30万円）

早期雇入れ支援コース

事業規模の縮小等に伴い離職を余儀なくされた労働者等を、離職日の翌日から3ヶ月以内に期間の定めのない労働者として雇い入れた事業主に対して助成されます。

早期雇入れ支援

（1年度1事業所あたり500人上限）

通常助成：1人30万円

優遇助成（※１）：1人80万円（雇入れから6カ月経過後40万円、さらに6カ月経過後40万円）

優遇助成（賃金上昇区分）（※２）：1人100万円（雇入れから6カ月経過後40万円、さらに6カ月経過後60万円）

人材育成支援（※３）

通常助成　　　　　　　　　　　　　OJT　訓練実施助成　800円/時

　　　　　　　　　　　　　　　　　Off-JT　賃金助成　900円/時＋訓練経費助成
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（上限30万円）

優遇助成（※１）　　　　　　　　　OJT　訓練実施助成　900円/時

　　　　　　　　　　　　　　　　　Off-JT　賃金助成　1,000円/時＋訓練経費助成
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（上限40万円）

優遇助成（賃金上昇区分）（※２）　OJT　訓練実施助成　1,000円/時

　　　　　　　　　　　　　　　　　Off-JT　賃金助成　1,100円/時＋訓練経費助成
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（上限50万円）

（※１）成長性に係る基準を満たす事業所の事業主が、再生支援等の一定の要件を満たした事業所から離職者を雇入れた場

（※２）優遇助成の要件を満たす事業所の事業主が、対象者の採用1年後に賃金アップした場合

（※３）早期雇入れ支援の対象者に対して、職業訓練を実施した場合に上乗せとして助成