COLUMN
お役立ちコラム
2019.11.27
リードブレーン社会保険労務士法人
テーマ:
【コラム】行政の動き・ニュース①
◇行政の動き
2019年は、5年に1度の年金財政検証の年に当たります。厚労省の社会保障審議会では、年金局のまとめたデータを踏まえ、今後の年金制度の改正に向けた議論を開始しました。
財政検証では、「被用者保険のさらなる適用拡大」「保険料拠出期間の延長」「受給開始時期の選択」等を行った場合の数値も試算しました。
社会保障審議会の開催直前には、「働き方の多様化を踏まえた社会保険の対応に関する懇親会」も議論のとりまとめを行い、適用範囲等に関する検討結果を示しています。
しかし、世間の注目が集まるのは、やはりパート等に対する社会保険のさらなる適用拡大です。平成28年10月に既に500人超の企業を対象に、「4分の3要件」の緩和が実施されています。当時の改正法附則では、「令和元年9月30日までに検討を加える」と規定していました。
500人以下企業に対する適用拡大はゆるぎない流れですが、段階施行等も含め、どのように議論に集約が図れるか、目が離せない状況です。
◇ニュース
会社パソコンで求人申込可能に 職安の紹介システムを一新
厚生労働省は、令和2年1月から、ハローワークの職業紹介システム全面刷新します。自宅や会社のパソコンなどによる求職・求人申込みが可能となり、待ち時間の削減など、求人・求職者双方の利便性・効率性を向上させるのがねらいです。
新システムでは、求人企業に「マイページ」を付与します。事業所のパソコンを通じてマイページを開設すれば、原則として窓口に書類を持参する必要がなくなり、採否連絡もマイページ経由となります。
求人情報の発信時には、事業所の画像やメッセージなどPR情報を掲載することも可能となります。20年度以降の予定として、求人企業がオンラインで求職者情報(公開希望者に限定)を検索し、併せて求職者にコンタクトできる仕組みも整えます。
求職者についてもパソコン利用(マイページ開設)による利用度を高め、ミスマッチの解消を図ります。同時に、労働市場のインフラ整備として「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」(仮称)の運用開始を急ぐとしています。
現在の求職活動は主にネットが主流となっており24時間どこでも求人を閲覧できマッチングする事ができます。そういった環境が浸透するようになり、ハローワークへ足を運ぶ人が年々減少傾向にあったと思いますが、このシステムを導入後どれだけの人が利用し、ハローワーク経由での就職率が上がることにも期待できそうです。