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お役立ちコラム
2026.02.25
リードブレーン株式会社
テーマ:
インフルエンザで会社は何日休む?出勤停止期間の数え方と復帰日早見表

「インフルエンザと診断されたけど、結局何日休めばいいの…?」
「熱は下がったけど、本当にまだ休まないといけない?」
「会社に迷惑かけたくないけど、周りにうつすのも心配…」
インフルエンザにかかると、体調のつらさに加えて「いつから出勤できるのか」という不安がつきまといます。
結論からお伝えすると、大人・社会人のインフルエンザには法律上の出勤停止義務はありません。
ただし、多くの企業では学校保健安全法を参考に「発症後5日を経過し、かつ解熱後2日を経過するまで」を出勤停止の目安として採用しています。
つまり、最短でも5〜7日程度は会社を休むことになるケースがほとんどです。
- 出勤停止期間の基準:休む日数の目安と出勤可能日の計算方法
- カレンダー早見表:発症日・解熱日別の「いつから出勤OK?」がすぐわかる
- 給与・手当の仕組み:有給・欠勤・休業手当の違いと給料への影響
- 診断書の取扱い:診断書は必要か?費用と提出ルール
- トラブル対処法:「休むな」と言われた場合の適切な対応
インフルエンザで仕事を休む際の疑問や不安を、この記事ですべて解消していきましょう。
インフルエンザで会社を休む期間の目安
インフルエンザにかかったとき、まず気になるのは「何日休めばいいのか」という点ではないでしょうか。
インフルエンザで会社を休む期間の目安は、「発症後5日+解熱後2日」です。
大人・社会人がインフルエンザで休む際の基準について、法律上のルールと実際の運用を解説します。
大人の出勤停止期間に法律上の決まりはない
社会人がインフルエンザにかかった場合、法律で定められた出勤停止期間はありません。
「発症後5日、解熱後2日」というルールを耳にしたことがある方も多いでしょう。
これは学校保健安全法で定められた学生向けの出席停止基準であり、社会人には適用されません。
法律上は「インフルエンザでも出勤してはいけない」という決まりは存在しないのです。
ただし、多くの企業では学校基準を参考に就業規則を設定しています。
- 学校基準の準用:学校保健安全法の基準を準用し「発症後5日+解熱後2日」を出勤停止とする
- 医師の判断:「医師の許可が出るまで出勤禁止」と定めている
- 現場の個別判断:明確なルールがなく、上司や人事の判断に委ねている
まずは自社の就業規則を確認することが重要です。
インフルエンザにかかった際の対応が明記されているか、人事部や上司に確認しておきましょう。
厚生労働省が推奨する「発症後5日+解熱後2日」とは
法律上の義務はないものの、厚生労働省は職場での感染拡大を防ぐための目安を示しています。
その基準が発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまでです。
この基準を正しく理解するためのポイントは以下の3つです。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 発症日の数え方 | 発症日(発熱した日)を「0日目」としてカウント。翌日が「1日目」 |
| 解熱日の数え方 | 解熱した日を「0日目」としてカウント。翌日が「1日目」 |
| 両方の条件を満たす | 「発症後5日経過」と「解熱後2日経過」の両方を満たした翌日から出勤可能 |
たとえば、月曜日に発症して水曜日に解熱した場合、以下のようになります。
- 発症後5日経過:月曜(0日目)→ 土曜日で5日経過 → 日曜から出勤可能
- 解熱後2日経過:水曜(0日目)→ 金曜日で2日経過 → 土曜から出勤可能
この場合、両方の条件を満たすのは日曜日となり、日曜日から出勤OKとなります。
なぜ「解熱したらすぐ出勤」はNGなのか 「熱が下がったから、もう大丈夫だろう」と考えて早めに出勤したくなる気持ちはわかります。
しかし、解熱=完治ではありません。
インフルエンザウイルスは、発症前日から発症後3〜7日間にわたって体外に排出され続けます。
つまり、熱が下がっても周囲に感染させるリスクが残っているのです。
- ウイルスの排出は続いている:解熱後もウイルスは鼻やのどから排出される
- 薬を飲んでも感染力は残る:タミフルやゾフルーザで症状が軽くなっても、感染性は一定期間継続する
- 周囲への影響:無理に出勤して同僚にうつしてしまうと、職場全体に感染が広がる可能性がある
また、企業には安全配慮義務があります。
感染リスクのある従業員を出勤させて他の従業員に感染が広がった場合、会社側が責任を問われる可能性も。「熱が下がった=出勤OK」ではないことを理解し、解熱後2日間はしっかり自宅で療養しましょう。
【早見表】発症日・解熱日別の出勤可能日一覧
「発症後5日、解熱後2日」と言われても、具体的にいつから出勤できるのかわかりにくいですよね。
ここでは、出勤可能日の計算方法をわかりやすく解説します。
パターン別の早見表で「あなたのケース」がすぐにわかるようにまとめました。
出勤可能日の計算方法
出勤可能日を正しく計算するためには、2つの条件を両方満たす必要があります。
- 発症日(発熱が始まった日)を「0日目」とする
- 翌日から1日目、2日目…とカウント
- 5日目が終わった翌日(6日目)から出勤可能
- 解熱した日(平熱に戻った日)を「0日目」とする
- 翌日から1日目、2日目…とカウント
- 2日目が終わった翌日(3日目)から出勤可能
【出勤可能日の判定】 条件1と条件2の両方を満たした日 → 出勤OK
計算のポイント
| 項目 | 注意点 |
|---|---|
| 発症日 | 病院で診断された日ではなく、発熱などの症状が出た日 |
| 解熱日 | 解熱剤なしで平熱に戻った日(37℃程度の微熱は解熱とみなさない) |
| 平熱の目安 | 一般的には36.5℃前後。日頃から自分の平熱を把握しておくと安心 |
【パターン別早見表】月曜発症なら何曜日に出勤できる?
月曜日発症のパターンを例に早見表を作成しました。
【早見表まとめ】解熱日別の出勤可能日
| 発症日 | 解熱日 | 出勤可能日 | 休む日数 |
|---|---|---|---|
| 月曜 | 火曜(発症翌日) | 日曜 | 6日間 |
| 月曜 | 水曜(発症2日後) | 日曜 | 6日間 |
| 月曜 | 木曜(発症3日後) | 日曜 | 6日間 |
| 月曜 | 金曜(発症4日後) | 翌月曜 | 7日間 |
| 月曜 | 土曜(発症5日後) | 翌火曜 | 8日間 |
早く解熱しても、最低6日間は休む必要があります。
解熱が遅れるほど、休む期間は延びていきます。
熱が出ないインフルエンザの場合の数え方
インフルエンザは通常38℃以上の高熱が出ますが、まれに発熱がないケースもあります。
このような場合でも、検査で陽性であればインフルエンザです。
発熱がなくても感染力はあるため、出勤は控える必要があります。
熱がない場合は「解熱後2日」の条件は自動的に満たしていると考え、発症後5日経過を基準に出勤可能日を判断します。
ただし、咳やくしゃみなどの症状が続いている場合は、周囲への感染リスクを考慮して症状が落ち着くまで自宅療養を続けることをおすすめします。
診断書は必要?費用と提出のルール
インフルエンザで会社を休む際、「診断書は必要なのか」「費用はいくらかかるのか」と気になる方も多いでしょう。
結論からお伝えすると、法律上は診断書の提出義務はありません。
ただし、会社のルールによっては求められるケースもあります。
ここでは、診断書の必要性と費用、提出のルールについて詳しく解説します。
法律上、診断書の提出義務はない
インフルエンザで会社を休む場合、診断書の提出は法律で義務付けられていません。
厚生労働省も医療機関のひっ迫を避けるため、企業や学校に対して「診断書や治癒証明書の提出を求めないこと」という見解を発表しています。
- 医学的な限界:インフルエンザの陰性を証明することは一般的に困難である
- 医療現場への配慮:患者の治療にあたる医療機関に過剰な負担をかける可能性がある
- 職場への要請:職場が従業員に治癒証明書や陰性証明書の提出を求めることは望ましくない
つまり、国としては「診断書がなくても休めるようにすべき」という方針を示しているのです。
提出不要とされる書類は、診断書・治癒証明書・陰性証明書です。
法律上は、これらの書類を会社に提出する義務はないことを覚えておきましょう。
ただし会社の就業規則で求められるケースも
法律上の義務はないものの、会社独自のルールで診断書の提出を求めているケースもあります。
- 就業規則の規定:就業規則に「○日以上の欠勤には診断書が必要」と明記されている
- 特別休暇の利用:特別休暇(病気休暇・インフルエンザ休暇)を取得する条件として診断書が必要
- 公的な申請:傷病手当金を申請する場合(医師の証明が必須)
- 安全配慮義務:復帰時に「出勤可能」であることの証明を求められる
診断書の費用相場 診断書の発行には費用がかかります。
健康保険は適用されないため、全額自己負担となります。
価格は病院や指定の書式によって変わりますが、一般的に3,000円から5,000円程度です。
- 受診時に依頼するのがスムーズ:後日発行も可能ですが、再度来院が必要になる場合がある
- 会社指定の書式があるか確認:指定のフォーマットがある場合は、あらかじめ印刷して持参する
- 即日発行が可能か確認:クリニックでは当日発行できることが多いが、大病院では数日かかる場合も
診断書が必要かどうかは、インフルエンザにかかる前に就業規則を確認しておくことをおすすめします。
診断書なしで休む場合の対応策
「診断書にお金をかけたくない」「会社から特に求められていない」という場合は、診断書なしで休むことも可能です。
ただし、後から「本当にインフルエンザだったのか」と疑われないよう、証拠を残しておくことをおすすめします。
診断書の代わりに残しておくべき証拠
| 証拠の種類 | 内容 |
|---|---|
| 処方された薬の薬袋 | 抗インフルエンザ薬(タミフル、ゾフルーザ等)の薬袋を保管 |
| 調剤明細書・領収書 | 薬局で受け取る明細書や領収書を保管 |
| 検査キットの結果写真 | 市販の検査キットを使った場合は、陽性結果をスマホで撮影 |
| 病院の領収書 | 受診日と医療機関名がわかる領収書を保管 |
これらの証拠があれば、診断書がなくても「インフルエンザで休んだ」ことを示すことができます。
注意点
会社が診断書の提出を就業規則で定めている場合は、提出を拒否できない可能性があるため注意が必要です。
また、傷病手当金の申請には医師の証明が必須のため、診断書なしでは申請できません。
会社のルールを確認したうえで、診断書を取得するかどうか判断しましょう。
インフルエンザでも「休むな」と言われたらどうする?
人手不足の職場や繁忙期には、休みたくても休めない雰囲気があるかもしれません。
しかし、インフルエンザ感染者への出勤強要には法的な問題があります。
ここでは、出勤を強要された場合の対処法と、知っておくべき法的根拠を解説します。
出勤強要は安全配慮義務違反の可能性
インフルエンザにかかっている従業員に対して、会社が出勤を強要することは違法となる可能性があります。
その根拠となるのが、労働契約法第5条に定められた「安全配慮義務」です。
- 安全配慮義務:使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。
つまり、会社には従業員の健康と安全を守る義務があるのです。
出勤強要が問題となる理由
| 観点 | 問題点 |
|---|---|
| 本人の健康 | 無理な出勤で症状が悪化し、重症化するリスクがある |
| 周囲への感染 | 他の従業員に感染が広がり、職場全体の業務に支障をきたす |
| 安全配慮義務違反 | 会社が従業員の安全を守る義務を怠ったとみなされる |
| 損害賠償リスク | 感染拡大や症状悪化により、会社が損害賠償責任を負う可能性がある |
出勤強要は違法性が高い
たとえ就業規則にインフルエンザの出勤停止規定がなくても、感染者への出勤強要は安全配慮義務違反に該当する可能性があります。
もし出勤を強要された結果、以下のような事態が発生した場合、会社は責任を問われることになります。
- 健康被害:本人の症状が悪化した
- 社内被害:他の従業員に感染が広がった
- 対外被害:顧客や取引先に感染させてしまった
「法律でインフルエンザの出勤停止は義務付けられていない」という点を理由に出勤を強いることは、法的にも道義的にも問題があるのです。
会社が出勤停止を命じたら休業手当を請求できる
本人は出勤したいのに会社から「休め」と言われるケースもあります。
季節性インフルエンザは法律上の就業禁止対象ではありません。
そのため、会社都合の休業として扱われます。
キュウギョウ手当を請求できる条件
労働基準法第26条では、「使用者の責に帰すべき事由による休業」の場合、会社は従業員に休業手当を支払う義務があると定めています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 支給要件 | 会社の指示・命令によって休業した場合(使用者の責に帰すべき事由) |
| 支給額 | 平均賃金の60%以上 |
| 対象日数 | 会社命令で休んだ日数分 |
具体的なケース
「熱は下がったけど、念のためあと2日休んで」と会社から指示された。
就業規則で「インフルエンザは7日間出勤停止」と定められており、強制的に休まされた。
このような場合、休んだ日数分の休業手当を会社に請求することができます。
注意:有給休暇の強制使用は違法
会社が「インフルエンザで休んだ分は有給で処理する」と一方的に決めることは、違法です。
有給休暇は労働者の権利であり、使用するかどうかは本人が決めるものです。
会社が強制的に有給を消化させることはできません。
もし有給の強制使用を求められた場合は、「休業手当を請求したい」と伝えることができます。
どうしても休めない場合の対処法3選
それでも「休むな」というプレッシャーが強く、休めない状況に追い込まれている方もいるかもしれません。
そのような場合の対処法を紹介します。
対処法1:医師の診断書を取得して提出する
「インフルエンザで○日間の自宅療養が必要」と記載された診断書があれば、会社も出勤を強要しにくくなります。
診断書には費用がかかりますが(3,000〜5,000円程度)、自分の身を守るための投資と考えましょう。
対処法2:社内の相談窓口・人事部に相談する
直属の上司から出勤を強要されている場合は、人事部やコンプライアンス窓口に相談することも選択肢です。
- 「上司から出勤するよう言われていますが、体調が悪く出勤できません」
- 「インフルエンザでの出勤は周囲への感染リスクがあるため、休ませていただきたいです」
このように状況を伝え、適切な対応を求めましょう。
対処法3:労働基準監督署に相談する
社内での解決が難しい場合は、労働基準監督署への相談も視野に入れましょう。
労働基準監督署では、以下のような相談に対応しています。
- インフルエンザでの出勤強要は違法ではないか
- 休業手当を請求できるか
- 有給の強制使用は認められるのか
相談は無料で、匿名での相談も可能です。
電話やオンラインでも相談できるため、体調が悪いときでも利用しやすいでしょう。
全国の労働基準監督署の連絡先は、厚生労働省のウェブサイトで確認できます。
インフルエンザにかかったら、無理をせず休むことが大切。
出勤を強要されても、法的な知識を持っていれば適切に対処することができます。
自分の健康と、周囲への感染防止のために、しっかりと療養しましょう。
よくある質問(Q&A)
インフルエンザで会社を休む際によくある疑問について、Q&A形式でお答えします。
そのため結果的に休む期間が変わることはありますが、出勤可能日の計算方法自体は同じです。
タミフルやゾフルーザなどの抗インフルエンザ薬を服用すると、発熱期間が1〜2日短縮されると言われています。
しかし、薬を飲んでも感染力がすぐになくなるわけではありません。
「薬を飲んで熱が下がったからもう大丈夫」と自己判断せず、所定の期間はしっかり休みましょう。
在宅勤務であれば周囲に感染させるリスクはないため、「家で仕事ができるなら働きたい」と考える方もいるでしょう。
しかし、インフルエンザの療養中は、高熱や倦怠感によるパフォーマンスの低下や、無理をすることで回復が遅れるリスクがあるため、休養に専念することが望ましいです。
在宅勤務の可否は会社の判断によりますので、希望する場合は上司や人事部に相談してみましょう。
まとめ:インフルエンザで会社を休む際のポイント
最後に、インフルエンザで会社を休む際に押さえておきたいポイントをまとめます。
- ◎ 大人・社会人の出勤停止期間に法律上の義務はない
- ◎ ただし、多くの企業が「発症後5日+解熱後2日」を目安としている
- ◎ 発症日・解熱日は「0日目」としてカウントし、両条件を満たした翌日から出勤可能
- ◎ 法律上、診断書の提出義務はない
- ◎ 会社へは発覚したら速やかに電話で連絡する
- ◎ 復帰予定日は「目安」として伝え、確定したら改めて連絡する
- ◎ インフルエンザ感染者への出勤強要は安全配慮義務違反の可能性がある
- ◎ 困ったら人事部や労働基準監督署に相談する
インフルエンザにかかると、体調のつらさに加えて「いつまで休めばいいのか」「給料はどうなるのか」と不安になるものです。
しかし、正しい知識を持っていれば、適切に対応することができます。
無理をして出勤しても、症状が悪化したり、周囲に感染を広げてしまっては本末転倒です。
しっかりと療養し、万全の状態で職場に復帰しましょう。
