COLUMN

お役立ちコラム

2020.06.03

リードブレーン株式会社

テーマ:

日本サプライチェーン対策って何?国内に生産拠点をつくるための設備導入でもらえる補助金について

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、3月頃からマスクや消毒液などの衛生製品が不足するという事態が日本国内で起こりました。やっと最近になって少しずつまた店頭に並ぶようになったのを見かけます。

マスクが不足した原因のひとつとして、新型コロナ感染拡大の影響で中国のサプライチェーンが崩壊してしまったこと、つまりは中国からの輸入が途絶えてしまったことが挙げられます。この事態を受けて経済産業省が打ち出した具体的な政策に、”サプライチェーン対策のための国内投資促進事業”というものがあるのですが、今日はそれについて触れておきたいと思います。

 

そもそもサプライチェーンってなに?

サプライチェーンとは”供給連鎖”のことを指します。普段私たちが使用しているパソコンや電化製品、車などのモノは、製造から販売といった流れを通して私たちの元に届きます。サプライチェーンはその仕入れから製造、出荷、そして消費者の手元で消費されるまでの一連の流れのことをいいます。

そのサプライチェーンの中の製造段階に当たる、生産拠点が海外に集中している製造業がこの度のコロナにより大きな影響を受けたのです。国内での供給が不足したのはマスクだけではなく、パソコンや車などの部品供給も滞るまで影響が及びました。

 

サプライチェーン対策のための国内投資促進事業とは?

つまり今回の新型コロナ感染拡大の影響により、マスクなどの衛生製品やPCの部品などを含めたサプライチェーンを、中国やその他特定国に依存しすぎていたことが浮き彫りになりました。

この事態を受け、経済産業省より打ち出された支援策のことを”サプライチェーン対策のための国内投資促進事業”といいます。海外における生産拠点の集中度が高い製品・部素材、および国民が健康な生活を営む上で重要な製品・部素材について、国内に生産拠点を移転・整備する際の設備導入費用を補助するという策なのです。

 

具体的な支援内容

今現在で発表されている支援内容は下記となります。

対象
大企業・中小企業など

補助率
大企業 1/2以内、中小企業など 2/3以内

補助対象経費
建物・設備の導入費

参考資料:https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf

 

海外サプライチェーン多元化等支援事業について

また経済産業省は、”海外サプライチェーン多元化等支援事業”として、日本への製品・部素材の供給を目的とする海外製造拠点の複線化(主要供給国以外に製造拠点を確保)などに向けた取り組みも支援すると発表しています。

具体的には海外製造拠点の複線化に向けた設備投資、実証事業、事業実施可能性調査などにかかる資金を支援するというものです。

 

今現在で発表されている支援内容は下記となります。

補助対象
企業によるASEAN諸国への設備投資・実証事業・事業実施可能性調査

補助率
大企業 1/2、中小企業等グループ 3/4、中小企業 2/3
(日本サプライチェーン強靭化への貢献度合いに応じて補助率をさらに調整予定)

補助対象経費
建物・設備の導入費

 

いつ申請できるの?

公募スケジュールについてはまだ未定となっているので、支援内容もまだ変更される可能性がありますが、何か更新されましたらまたこちらで共有させて頂きたいと思います。

 

■この記事の参考

経済産業省_新型コロナウイルス感染症関連

 

ピックアップ