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2019.04.01
リードブレーン株式会社
テーマ:
【コラム】起業家、中小・ベンチャー企業経営者のための資金調達、金融 最新レポート①
4月に日本公庫の融資見直しか?
4月に日本政策金融公庫の融資制度が改定されるという報道があります(ニッキン等)。この改訂の背景には、金融界の強い要望があります。
<参考>政策金融のあり方に関する最近の取組みについて https://bit.ly/2IfH7Z8
2017年に全国地方銀行協会は、政府系金融が民間から融資機会を奪うなど民業を圧迫した例が424件あったとする内部調査をまとめました。内訳は日本公庫が260件、商工中金は109件でした。その後、会計検査院の調査など、政府系金融機関への風当たりはとても厳しくなっています。
そもそもの発端は、商工中金の危機対応業務における不正行為事件に対する金融界からの強烈な批判がでたことに由来します。商工中金への批判と同時に「日本公庫は民業圧迫している」との批判も噴出しました。「なぜ、急に日本公庫の批判まで?」と違和感を覚えた方もいるかもしれません。
ご存知の通り、現在、低金利政策が続いていて、金融界の経営は実にとても厳しい状況です。「民間金融は民業圧迫により経営が厳しくなっている。日本公庫が悪い!」というのが金融界やメディアを中心とする意見です。しかしながら、「自らの経営判断、失策などの責任を日本公庫に転嫁しようとしている」という見方もあります。
しかしながら、要は、中小事業者にとっては、どうでもよいことです。中小企業がしっかりと融資などの支援を受けることのできる環境が整われるよう、特に民間金融業界については保身に走ることなく、しっかりと考えてほしいものです。
次回も引き続き融資見直しに関してお話していきます。