COLUMN
お役立ちコラム
2025.02.03
今月の代表あいさつ
テーマ:
【今月のごあいさつ】規模の拡大は 必要か?
皆さま、いつもお世話になっております。あと2ヶ月あまりで、年度末を迎え、皆さまにとっても大きな節目の時期かと思います。今年度の振り返りと次年度の戦略を練る重要なタイミングですが、貴社におかれましてはいかがでしょうか。
先日、船井総合研究所さんの研修に行ってきた際に、船井総合研究所さんは、今後の未来に向けてサステナグロースという視点で我々中小企業を支援していくというお話がありました。サステナグロース とは、「持続可能な成長」 を意味する造語で、Sustainability(持続可能性) と Growth(成長) を組み合わせた言葉だそうで、単なる売上や規模の拡大を目指すのではなく、長期的に安定し、持続可能な形で成長していくことを重視する経営の考え方とのことです。いかがでしょうか?
▼ 規模拡大の「質」を問う時代へ
かつての経営においては、売上や従業員数、拠点の増加など、“見える”拡大が成長の証とされていました。しかし、今日の経営環境では、単なる規模の拡大だけでなく、「持続可能な成長」をどう実現するかが問われています。拡大した組織をいかに運営し、継続的に収益を生み出す仕組みを作るのかが重要で、単なる規模拡大はリスクを伴う時代になると思います。 最近、くどいほどお伝えしてきてますが、これからは超人口減少社会です。その中で単に規模の拡大だけを目指せば、採用に伴う人件費コストも増大します。と言って規模拡大をしていかなければ、優秀な人材の確保、品質の良いサービス、安定した企業運営、等が厳しくなっていくでしょう。そのような中で船井総研さんが仰る、サステナグロースのために必要なことが、質を伴う規模拡大ということではないでしょうか?人手不足が続く中、単なる採用戦略だけでなく、「定着率の向上」「社員のスキルアップ」「外国人材の活用」など、多様な視点で人材戦略を考える必要があります。
また財務的にも、規模拡大のために、過剰な借入はキャッシュフロー悪化は成長の足かせになります。自己資本比率を意識し、過度な資金調達をせず、安定した財務基盤を構築することが必要で、店舗拡大をする際、短期間での大量出店ではなく、収益が安定してから次の展開を考えることが必須となっていくでしょう。 規模の拡大は、経営者にとって大きな挑戦であり、企業の未来を決定づける重要な要素です。しかし、その拡大が短期的なもので終わってしまえば、本質的な成長にはなりません。企業としての「強さ」と「しなやかさ」を兼ね備えた経営こそが、持続的成長(サステナグロース)を実現する鍵となります。 これから、新しい年度を迎えるにあたり、改めて貴社の成長戦略を共に考え、より良い未来を築いていければ幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。