COLUMN

お役立ちコラム

2024.07.04

今月の代表あいさつ

テーマ:

【今月のご挨拶】 社長の人格

 先日読んだ本の中に、こんな一文が載っておりました。「ほとんどの事業は、最初は個人の熱に駆られた職人によって始められます。 手に職を付けて、自分の好きで、得意なことを武器に、誰かの会社のためではなく、自分のために働きたいと考えている人たちです。本人は、自分が専門的な仕事を理解しているから、起業してうまく行く会社を経営できると思い込んでいます。実際には、手に職を付けることと、会社を経営することは、まったく別の問題であり、それを理解していない方が多いのです。」 引用元:「仕組み化」の経営術 清水直樹 (著)いかがでしょうか?私が飲食店や美容室の店舗経営者の方々には多店舗展開の壁として、5店舗や10店舗の壁のお話をすることもありますが、本質的には同じ話なのかなと感じました。多店舗展開の壁とは、要はいかに【組織化】【仕組化】を規模に応じて構築できるかで、それができない属人的な会社は、一定の規模までしか、事業展開・店舗展開できずに停滞するといった現象です。ただ、実際にはその壁がわかっていてもなかなか抜けきれない経営者が多く、それがなぜかという一つの解が上記の一文に表れていると思いました。上記、著者の清水氏によれば、多くの会社は、経営者が7割の時間を職人的人格で過ごし、いっぽう、数少ない成功する会社の経営者は、起業家、マネジャー、職人の人格を1/3ずつ活用しているそうです。職人的なマインドでスタートしている個人が経営者に人格を変えていくのは容易なことではありません。むしろ職人のままいた方が気持ち的には楽かもしれません。ただ、それでは経営者になれずに、会社(組織)になっていかないのです。その結果、いつまでもオーナーが現場にいないと業務が回らず、人材も育たず、オーナー自信がどんどん疲弊していってしまうという悪循環に陥ってしまいます。結局、オーナー自身のためにも、会社全体のためにも、成功するビジネスを構築するために、目の前の仕事に没頭するのではなく、ビジネスの全体像を設計し、自分がいなくてもうまく回る仕組みづくりに取り組むことに全力を注ぐことが必要になっていくということです。職人のままが良いですか?経営者になりますか?よく考えてみましょう。

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