COLUMN
お役立ちコラム
2024.10.10
リードブレーングループ
テーマ:
第4回 社長の夢 株式会社兵藤製作所(キッチンヒョードー) 代表取締役 プロのらーめん学校 校長 兵藤 沢人氏
第4回となる社長の夢インタビュー。今回は厨房機器の設備や設計、フードサービス施設のトータルプランニングなどを手掛ける、株式会社 兵藤製作所(キッチンヒョードー)の代表取締役社長であり、繁盛するためのラーメン学校、プロのためのラーメン学校校長でもある兵藤沢人氏にお話を伺いました。
自己紹介
株式会社 兵藤製作所の沿革現在44歳。楽しそうに仕事をしている家族の姿をみていて、漠然と家業を継ごうかなと思っていた幼少期。しかし20代でグッドウィルグループの飲食部門で勤務。東京で居酒屋店長として23期連続売上1位を獲得、社員賞なども数多く受賞し、東
京での仕事が楽しくて家業には戻らないと思っていた。そんな矢先、父からの切実なヘルプがあり戻ることを決意。店長ノウハウを半年かけて引継ぎ、小山へ。どん底だった家業をイチから立て直し、現在はプロのためのラーメン学校をメインに事業を展開している。
祖父母が小さい板金屋を始めたのが創業のきっかけ
昭和35年 創業。栃木県佐野市にて出前箱製造販売開始
昭和45年 厨房設備・設計・施工・サービスを始める
昭和56年 小山店として国道50号線沿いに出店
昭和60年 現店舗向かいに拡大移転
平成9年 敷地2,180m2、建坪726m2に拡大移転
業界内地域一の規模と実績
現在の事業内容
総合厨房設備の設計から施工・販売・サービス・製麺機・圧力寸胴・食器・料理道具一式の販売を行っております。すべて取り扱うことをメインとしてきましたが、メーカーの参入により、昔のような利益が出なくなりました。私が会社に戻ったときは会社経営も傾き出していて、本当に大変でした。いろんなきっかけがあり、現在は、お客様を育てる、商売を始めるときに最初から入り込み一緒に成長していき、商売するときに弊社の道具も購入していただくという、中のコンテンツがメイン事業となっています。
プロのラーメン学校をやるようになったきっかけ
戻ってきたときには会社が本当にボロボロでした。そば屋と居酒屋に修行に行っていたので、最初はそばをやろうと思ってやってみました。教えてみたんですが、当時は脱サラそば屋さんブームで定年あたりの方がメインのお客様でした。そうなると、趣味のレベルでやるくらいで、ビジネスには発展していかず、経営者ではないので、考え方がついていかないという感じだったので別の事にしようと思いました。最初に担当したエリアが佐野でした。好きなものがラーメンだなと思い、まずはラーメン教室をやってみました。製麺機メーカーさんを講習会場で使って佐野ラーメン勉強会みたいな。でもスープはめちゃくちゃ、かえしも美味しくない、なんなら麺も佐野ラーメンじゃないという状況だったんです。参加したお客様も『これだけできればいいんじゃない?』という感じで、素人ラーメン教室みたいな感じでしたね。ラーメン教室をよくしようと思って、地元の有名な店主に声をかけてやってみました。実際にお店を経営する側の立場でお店を見てみると、地元では有名店だけど売上げがなかったり、利益がなかったり。『ラーメン屋なんてこんなもんだよ』という声をたくさん聞いて『違うな』と思いました。そのタイミングで繁盛塾の木村さん※にたまたま本当に偶然なんですけど出会って、『君面白いね』と声をかけていただいて、いろんなところにかばん持ちで全国連れていってもらいました。東京六厘舎さんや丸源ラーメンさんなどなど。今は有名だけど、まだかけ出しのときに関わらせていただきました。やる気のある、活気のあるこれからを担っていく経営者さんにたくさん会って、同じ時代を過ごせたことで自分でラーメン学校をやろうと決めました。そして繁盛するためのらーめん学校に変えようと思い再始動しました。最初は生徒2~3人でしたね。その人たちが2店舗、3店舗、4、5店舗、、、10店舗って出していって、口コミで学校が広がっていきました。らーめん学校では技術、コンテンツ、繋がりを提供しています。木村さんに出会っていなかったら、ラーメンやっていなかったなーとも思いますね。自分でやろうとは思わなかったと思います。
繁盛塾の木村さん(木村康宏氏)
(株)繁盛塾代表取締役。1999年、学習院大学卒業。在学中は、コンサルタントとして著名な江口泰広教授に師事。その後、約2年間のフリーター生活を経て、(株)船井総合研究所に入社。チーフコンサルタントとして活躍。2010年、同社退職後、ラーメン業界専門の経営コンサルティング会社(株)繁盛塾を設立。これまで超有名店を含む300社1500店舗以上のラーメン店の経営に携わる。
強み
ラーメンに特化したラーメンカタログ、全国世界中に広がるネットワークが強みだと思います。将来の夢がスペインに住むことって行っていたスタッフさんがいて、スペインから26店舗やっているラーメン学校の卒業生が来るからアテンドして、よかったらビザ出してあげてスペインで働かせてあげてと繋がったり。ささいなことでもぱっとやってあげるようにしています。どうやったら解決してあげることができるかなと考えて行動していますね。この前もニュージーランドに昔留学していて、またニュージーランドに行きたいって子がいて、ニュージーランドでやる人がいるからビザの話しておくよって言って、こないだ決まってニュージーランドに住むことになったり。何年後かにそれがいろんな形で私に返ってくるかなと思い、困っていたりする人がいたら手を差し伸べるようにしています。
経営していて嬉しかったこと、悔しかったこと
お客様が伸びていったり、ラーメン学校に戻ってきたり、スタッフの子が活躍してくれたりするときが一番嬉しいです。悔しいはあんまりないけど、お客様が自分の力不足でお店がうまくいかなかったりしたときは悔しい思いもしました。当時は自分のせいかなとか思ったりもしました。ただ正直うまくいかない人はうまくいかないので(笑)今はどうしてもかみ合わない人はいるって割り切っています。
今後のビジョン
宣伝をしていない会社なので、展示会などで露出していきたいです。あと海外でラーメン文化を根付かせたいです。ラーメン学校をやっている中に中国、アメリカ、ブラジルにいるのでそこからどんどん広げていきたいですね。以前は日本のラーメンを真似したものが多かったんですけど、今は海外独自のメニューや形態が増えてきたなと感じます。マッシュルームのせたり、燻製の油かけたり。自分が亡くなっても、ラーメン文化が続いていくような基盤をつくっていきます。フランチャイズではないけど、ヨーロッパやオセアニアでも始めようとなっているので、今後がますます楽しみです。