決算賞与の平均はいくら?年代・企業規模別の相場と手取り早見表
2026.07.02
リードブレーン株式会社
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決算賞与の平均はいくら?年代・企業規模別の相場と手取り早見表

決算賞与をもらったとき、気になるのが「世間の平均と比べて、自分の額は普通なのか」ではないでしょうか。
同僚や友人とは賞与の金額を話しづらく、答え合わせができないまま不安な方も多いようです。
先に結論からお伝えします。
決算賞与の平均額の目安は、5万円前後〜本給(基本給)1か月分程度。
ただし実態は数万円から数十万円までと幅が非常に大きく、「これが平均」と言い切れる金額は存在しません。
本記事では、年代別・企業規模別・雇用形態別の相場から額面別の手取り早見表まで掲載。
「決算賞与が少ない」と感じたときの確認ポイントも含め、ケースごとに判断できる内容となっています。
この記事を読めば、次のことがわかります。
- 決算賞与の平均額の目安と、「明確な相場がない」理由
- 年代別・企業規模別・雇用形態別の決算賞与の相場
- 額面別の手取り早見表(5万円から100万円まで)
- 「決算賞与が少ない」と感じたときに確認すべきポイント
結論:決算賞与の平均はいくら?まずは目安の金額
「とにかく早く目安の数字が知りたい」という方のために、まず結論からお伝えします。
決算賞与の平均額は、調査データと一般的な相場感をあわせると、おおよそ次のレンジに収まります。
| 見方 | 金額の目安 |
|---|---|
| その他賞与の平均 | 約5万〜6万円台 |
| 一般的な相場感 | 本給の1か月分前後 |
| 実際の支給額の幅 | 数万円〜数十万円(人・会社によって大きく差) |
ポイントは次の3つです。
- 「平均5万円台」はあくまで全体をならした数字で、自分に当てはまるとは限らない
- 同じ会社でも、基本給・評価・勤続年数によって一人ひとり金額が変わる
- そもそも支給する会社・しない会社があり、ゼロのケースも珍しくない
「平均と比べて多い/少ない」を正しく判断するには、3つの軸で見ることが欠かせません。
自分の年代・会社の規模・雇用形態です。
次章以降でその内訳を具体的に見ていきます。
平均の目安:5万円前後〜本給1か月分(数万〜数十万の幅)
転職サービスdodaは約1万5,000人を対象に「ボーナス平均支給額の実態調査」を行いました。
この調査では、夏・冬の賞与とは別に支給される「その他のボーナス(決算賞与など)」の平均額が、企業規模別に示されています。
結果、小企業(10〜99人)のその他のボーナスは5.4万円。
中企業(100〜999人)は6.4万円、大企業(1,000人〜)は6.6万円でした。
つまり、決算賞与に近い「その他賞与」の平均は、おおむね5万円台〜6万円台に収まっているとわかります。
一方で、専門家・実務の現場では「本給の1か月分前後」を目安とする見方も一般的です。
実際には次のように、決め方によって金額の出方がまったく異なります。
- 一律支給型:全員に「一律◯万円」「手当として数万円」というかたち → 数万円規模になりやすい
- 業績・評価連動型:利益への貢献度に応じて配分 → 数十万円規模になることもある
決算賞与額の経験談で金額が8万円・20万円・100万円とバラつくのは、この決め方の違いが原因。
平均は5万円前後でも、上下の振れ幅が大きいのが決算賞与の特徴です。
なぜ“ひとつの平均”が出せないのか(業績連動・会社の裁量)
「結局いくらが普通なの?」と思うかもしれません。
決算賞与の平均額が難しいのは、支給するかどうか・誰に・いくら払うかを、会社の裁量や就業規則の規定で個別に決められるからです。
- △ 業績に連動する:その年度の利益が出たときに支給される臨時の賞与。業績が悪ければゼロもあり得る
- △ 会社の裁量が大きい:支給の有無・対象者・金額のすべてが会社の判断にゆだねられている
- △ 利益の使い道で変わる:大きな利益が出ても、設備投資や新規事業に回せば、社員に分配できる「余剰利益」は減る
- △ 個人差がある:基本給連動・評価・勤続年数などで、同じ会社の社員間でも支給額に差がつく
「平均の数字」だけを見て一喜一憂しても無意味です。
自分の状況に近い切り口(年代・規模・雇用形態)で相場を確認することが、納得のいく答え合わせへの近道になります。
【年代別】決算賞与・ボーナスの平均額
自分と同じ年代の人は、決算賞与をいくらもらっているのか。
これは最も気になるポイントのひとつです。
まず結論をお伝えすると、決算賞与は、どの年代でもおおむね5万円前後。
年代による差は意外と小さいのが特徴です。
転職サービスdodaの調査による、年代別の「その他のボーナス(決算賞与など)」の平均支給額は次のとおりです。
| 年代 | その他のボーナス(決算賞与など)の平均 |
|---|---|
| 20代 | 約5.9万円 |
| 30代 | 約6.4万円 |
| 40代 | 約6.2万円 |
| 50代 | 約6.5万円 |
夏・冬の通常賞与は年代が上がるほど大きく増えます。
しかし、決算賞与に近い「その他賞与」は20代から50代までほぼ5万円前後で横ばいです。
年功で積み上がる通常ボーナスとは性質が違い、その年度の業績や会社の方針に左右されやすいことがうかがえます。
ここで、もうひとつ知っておきたい事実があります。
決算賞与は「もらえない人」も多いという点です。
doda調査でボーナスの中央値を年代別に見ると、20代・30代・40代・50代のいずれも「その他のボーナス」は0万円でした。
中央値が0ということは、半数以上の人はそもそも決算賞与を受け取っていないことを意味します。
- もらっている人の中では、年代を問わず5万円前後が一つの目安
- ただしもらっていない人も非常に多いため、「平均5万円」は全員に当てはまる数字ではない
- あなたが決算賞与を受け取れているなら、それ自体が平均的か、それ以上の環境とも言える
参考までに、夏・冬を含めた年間ボーナス全体の年代別平均も見ておきましょう。
dodaの最新調査では、年間ボーナスの平均は20代86.8万円。
30代107.1万円、40代124.9万円、50代143.2万円でした。
決算賞与の話と混同しやすいので、これは「賞与全体の参考値」として切り分けて捉えてください。
新卒・新入社員の決算賞与はいくら?
「入社1年目だけど、決算賞与はもらえるの?金額はどのくらい?」と思う方もいるでしょう。
結論から言うと、新卒1年目は少額か、対象外になるケースが多いです。
理由は、賞与の多くが「査定期間(実際に勤務した期間)」をもとに金額を決める仕組みだからです。
入社直後は査定期間が短く、評価の実績も浅いため、満額が支給されにくくなります。
- 賞与は支給対象期間(実際に勤務した期間)を設け、その期間中の勤務実績に応じて支給額が査定されることが一般的
- 入社直後で査定期間が短いと、本来より少ない「寸志」という形で支給される可能性が高い
- 「在籍期間が一定以上でないと支給対象にならない」という条件を設ける企業もあり、その場合は1回目が支給されない可能性もある
新入社員は「寸志(数千円から数万円程度)」にとどまったり、初年度は対象外とされたりすることが多々あります。
1年目の金額が小さくても、それは会社が渋いとは限らず、査定期間の短さによる一時的なものと考えてよいでしょう。
2年目以降で変わる?
「2年目になったら決算賞与は増えるの?」という点も気になるところです。
一般的には他の社員と同じ「満額支給」の計算対象 になり、金額が安定・増加しやすくなります。
- ◎ 査定期間がフルになる:1年を通じて在籍するため、寸志ではなく通常の支給対象として評価される
- ◎ 評価が金額に反映され始める:仕事の成果や貢献度が査定に乗りやすくなる
- ◎ 基本給の上昇が効く:基本給連動で賞与を決める会社では、昇給ぶんが決算賞与にも波及する
ただし、決算賞与はあくまで業績に連動する臨時の賞与です。
2年目で必ず増えるわけではなく、会社の利益が出なければ前年より下がる、あるいはゼロになる年もある点は変わりません。
年代や勤続だけでなく、その年の会社の業績次第で上下することを前提に見ておきましょう。
【企業規模別】中小企業と大手の決算賞与の差
会社の規模で決算賞与がどれくらい変わるのかは、多くの人が気にするところです。
先に結論をお伝えすると、決算賞与そのものの金額差は意外と小さいんです。
しかし一方、「そもそも賞与が出るかどうか」は規模によって大きく変わります。
まず、決算賞与に近い「その他のボーナス」を企業規模別に見てみましょう。
dodaの最新調査では、その他のボーナス(決算賞与など)の平均は、小企業(10〜99人)5.4万円。
中企業(100〜999人)6.4万円、大企業(1,000人〜)6.6万円でした。
| 企業規模 | その他のボーナス(決算賞与など)の平均 |
|---|---|
| 小企業(10〜99人) | 約5.4万円 |
| 中企業(100〜999人) | 約6.4万円 |
| 大企業(1,000人〜) | 約6.6万円 |
決算賞与だけを見ると、大企業と小企業の差は1万円程度です。
年功で大きく開く通常賞与とは異なり、決算賞与は規模による金額差が小さいことが分かります。
一方で、夏・冬を含めたボーナス全体になると、規模の差は一気に広がります。
年間ボーナスの平均は、小企業71.1万円、中企業115.3万円、大企業163.6万円で、大企業は小企業の2倍以上です。
つまり「大手はボーナスが多い」という実感は、決算賞与というより通常賞与の差から来ていると考えられます。
中小企業の決算賞与の平均・支給なしの割合
では中小企業だと、決算賞与はどのくらいが普通なのでしょうか。
中小企業で押さえておきたいのは、金額そのものではありません。
「支給なしの会社が一定数ある」という事実です。
厚生労働省「毎月勤労統計調査」による従業員数別の年末賞与(賞与全体)の支給額と、賞与を支給した事業所の割合を見てみましょう。
| 従業員数 | 賞与の平均支給額 | 支給した事業所の割合 |
|---|---|---|
| 5〜29人 | 約27万5,000円 | 67.3% |
| 30〜99人 | 約35万5,000円 | 90.1% |
| 100〜499人 | 約45万3,000円 | 93.6% |
| 500〜999人 | 約54万3,000円 | 97.3% |
| 1,000人以上 | 約74万7,000円 | 97.6% |
注目したいのは右側の支給割合です。
従業員5〜29人の小規模企業では、賞与を支給している事業所の割合は67.3%にとどまっています。
30人以上の企業では90%以上が支給しているのと比べて差は大きいでしょう。
これを決算賞与に当てはめると、次のように整理できます。
- 規模の小さい会社ほど、決算賞与どころか通常賞与すら出ないケースがある
- 前章で触れたとおり、決算賞与(その他賞与)の中央値は全年代で0であり、もらえない人が過半数
- だからこそ、中小企業で決算賞与を受け取れているなら、それ自体が恵まれた環境とも言える
「中小だから少ない」と落ち込む前に、まずは自社が決算賞与を出す方針なのかを確認することが大切です。
金額の多寡より、支給の有無のほうが規模による差は大きいのです。
大手・大企業の平均はなぜ高い?何ヶ月分か
大企業の決算賞与やボーナスは、なぜあんなに高いのでしょうか。
その理由は、支給率の高さ・基本給の高さ・賞与月数の多さが重なっているためです。
- 支給率がほぼ100%に近い:従業員1,000人以上では、賞与を支給する事業所の割合が97.6%
- 基本給が高い:賞与は基本給に連動することが多く、土台が高いほど金額も大きくなる
- 賞与月数が多い:規模が大きいほど「何ヶ月分」が増える傾向がある
毎月勤労統計の従業員数別データによると、5〜29人の企業では所定内給与の約1.07か月分です。
それに対し、1,000人以上の企業は約1.92か月分と、規模が上がるほど月数も増えています。
決算賞与は業績連動の臨時賞与なので必ずしもこの月数どおりにはなりません。
しかし「ベースが高く、月数も多い」という構造が、大企業の支給額の高さを生んでいるわけです。
ただし、決算賞与に限れば大手と中小の差は前述のとおり1万円程度です。
決算賞与そのものは「大企業だから何十万円も多い」とは限らない点は、押さえておきましょう。
【雇用形態別】パート・アルバイト・契約社員はもらえる?
正社員じゃないと決算賞与はもらえないの?
パートや契約社員として働く人はこう思うでしょう。
結論からお伝えすると、決算賞与の対象者は会社の規定によって決まり、全員が必ずもらえるわけではありません。
正社員のみを対象とする会社もあれば、パートやアルバイトにも支給する会社もあります。
そもそも決算賞与は、法律で「誰に支給しなければならない」と定められたものではないのです。
ただし近年は、雇用形態だけを理由に賞与をゼロにすることには注意が必要になっています。
背景にあるのが「同一労働同一賃金」のルールです。
- 同一労働同一賃金では、雇用形態によらず、仕事内容や責任の範囲に見合わない「不合理な賞与の格差」を設けることは禁止
- 就業規則に「パート・アルバイトは一律で支給対象外とする」といった書き方は、不合理な待遇差ととらえられるリスクがある
- ただし、職務の内容に応じた合理的な待遇差(均衡待遇)であれば認められる
つまり、「非正規だから絶対にもらえない」とは言い切れず、正社員と同等の仕事をしているかどうかが一つの判断軸になります。
一方で、正社員と非正規雇用労働者の職務内容や配置の変更の範囲などに違いがあることもあるでしょう。
その場合、賞与の不支給が問題とされないケースもあるとされています。
自分が対象かどうかを知る最短ルートは、雇用契約や社内ルールの確認です。
具体的なチェック方法は後の章で詳しく解説しますが、まずは以下を確認しておきましょう。
- 雇用契約書・労働条件通知書に「賞与」「決算賞与」の記載があるか
- 就業規則に支給対象の範囲(正社員のみ/非正規も含む)が書かれているか
- 同じ仕事をしている正社員との間に、合理的な説明のつかない差がないか
派遣・契約社員のケース
派遣社員や契約社員の扱いについては、雇用形態によって考え方が分かれます。
ポイントは、誰との比較で待遇を判断するかです。
契約社員(有期雇用)の場合は同一労働同一賃金の対象です。
職務の内容や責任の範囲が正社員と同じであれば、決算賞与を含む賞与の支給を検討する必要があります。
派遣社員の場合は、比較の相手が雇用主である派遣元になります。
派遣労働者は派遣元事業主に雇用されており、待遇は派遣元の制度が基です。
そのため、派遣先企業が決算賞与を出していても、それが直接自分に支給されるとは限りません。
派遣社員として決算賞与の有無を知りたい場合は、派遣会社(派遣元)の賃金規定や契約内容を確認することが第一歩になります。
- ✓ 契約社員(有期雇用):正社員と同等の職務なら支給対象になり得る。差をつけるには合理的理由が必要
- ✓ パート・アルバイト:会社の規定次第。職務が同等なら不合理な不支給は問題になり得る
- ✓ 派遣社員:派遣元の制度に基づく。派遣会社の規定・契約を要確認
退職予定・入社直後(中途)の扱い
「もうすぐ辞めるけど決算賞与はもらえる?」「中途入社したばかりだとどうなる?」という疑問も多く聞かれます。
どちらも、支給日の在籍状況と査定期間がカギです。
退職予定者については、多くの会社が「支給日に在籍していること」を一般的な支給条件としています。
そのため、支給日より前に退職すると対象外になることがあります。
退職のタイミングと決算賞与の支給日が近い人は、就業規則の在籍要件を必ず確認しておきましょう。
中途入社(入社直後)の場合は、新卒1年目と同じく査定期間の影響を受けます。
- 入社からの在籍期間が短いと、査定期間が足りず初回は少額または対象外になりやすい
- 「入社後◯か月以上の在籍で支給対象」といった条件を設ける会社もある
- 2年目以降はフルの査定期間が反映され、金額が安定しやすい
退職予定者も中途入社者も、ポイントは「自分のケースが就業規則のどの条件に当てはまるか」。
金額の前に、そもそも支給対象に入っているかを確認することが、無用な期待や不満を避けるうえで重要になります。
次章では、実際に決算賞与を受け取ったときに最も気になる「額面と手取りの差」を、早見表で具体的に見ていきます。
額面別・決算賞与の手取り早見表(税金・社会保険)
決算賞与が10万円の場合手取りだと結局いくら残るのでしょうか。
額面と手取りの差は、決算賞与で一番見落とされがちなポイントです。
先に結論をお伝えすると、決算賞与の手取りは額面のおよそ8割が目安。
残りの約2割は、通常の月給と同じように社会保険料と所得税として差し引かれます。
「額面◯万円」がそのまま振り込まれるわけではない点を、まず押さえておきましょう。
以下は、額面別の手取り目安をまとめた早見表です。
あくまで標準的な条件での概算ですが、自分の額面に近い行を見れば、おおよその手取りがつかめます。
| 額面 | 社会保険料の目安 | 所得税の目安 | 手取りの目安 |
|---|---|---|---|
| 5万円 | 約7,300円 | 約2,600円 | 約4.0万円 |
| 10万円 | 約1万4,700円 | 約5,200円 | 約8.0万円 |
| 15万円 | 約2万2,000円 | 約7,800円 | 約12.0万円 |
| 20万円 | 約2万9,300円 | 約1万500円 | 約16.0万円 |
| 50万円 | 約7万3,300円 | 約2万6,100円 | 約40.0万円 |
| 60万円 | 約8万7,900円 | 約3万1,400円 | 約48.0万円 |
| 100万円 | 約14万6,600円 | 約5万2,300円 | 約78〜80万円 |
※前提:40歳未満/協会けんぽ(東京・一般の事業)/扶養0人/前月給与(社会保険料控除後)が27万円前後のケースで試算。料率や前月給与、扶養人数によって金額は変動します。
ざっくりした感覚としては、次のように覚えておくと便利です。
- 手取りは額面の約8割(額面10万円なら手取り約8万円)
- 40歳以上は介護保険料が加わり、手取りはもう少し下がる(おおむね額面の約78〜79%)
- 毎月の給与(基本給や手当など)が高い人ほど賞与の税率も高くなり、 手取り率はやや下がりやすい
思っていたより手取りが少ないと感じるかもしれません。
しかしこれは決算賞与に限った話ではなく、賞与全般に共通する仕組みです。
決算賞与から引かれるもの(所得税・社会保険料)
具体的に何が引かれているのか、気になる方もいるでしょう。
決算賞与から差し引かれるのは、大きく分けて社会保険料と所得税の2種類です。
社会保険料は、従業員負担分として次のものがかかります(2025年度・従業員負担分の一般的な料率)。
- 健康保険料:標準賞与額に対して約5%前後(協会けんぽ・東京の折半後)
- 厚生年金保険料:厚生年金保険料率は給与の場合と同じで18.3%、従業員・会社がそれぞれ9.15%を負担
- 雇用保険料:2025年度の従業員負担分(一般の事業)は0.55%で、標準賞与額ではなく支給総額に対して計算
- 介護保険料:40歳以上65歳未満が対象。介護保険料率は全国一律1.62%(2026年3月分〜)で、労使で折半(従業員負担は0.81%)
合計すると、40歳未満では額面のおおよそ14〜15%が社会保険料として惹かれる計算。
40歳以上はさらに、介護保険料が上乗せされます。
所得税については、社会保険料を引いた後の金額に税率がかかります。
賞与から控除される所得税額は、賞与総支給額から社会保険料合計額を差し引いた金額に所得税率を掛けた額。
この税率は、賞与支給月の前月の給与から社会保険料を控除した額や、扶養親族の人数に基づいて決められます。
最終的に、国税庁の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を参照して算出する流れです。
「決算賞与○万円」手取り計算の考え方
自分の大体の手取り額を計算したい人のために、計算の流れを整理します。
- 社会保険料を引く:額面 × 約14.7%(40歳未満)を差し引く。40〜64歳は約15.5%
- 所得税を引く:(額面 − 社会保険料)× 所得税率。標準的なケースで6%前後
- 手取りを出す:額面 −(社会保険料 + 所得税)= 手取り
たとえば額面30万円・40歳未満の場合は、次のようになります。
- 社会保険料:30万円 × 約14.7% = 約4万4,000円
- 所得税:(30万円 − 4万4,000円)× 約6% = 約1万5,000円
- 手取り:30万円 −(4万4,000円 + 1万5,000円)= 約24万円
ここで示した税率はあくまで概算で、実際には前月給与や扶養人数によって変わります。
また、引かれた所得税は年末調整で精算されるため、最終的な負担額は前後することを覚えておきましょう。
正確な金額を知りたい場合は、給与計算ソフトの自動計算ツールや、給与明細の控除欄を確認するのが確実です。
なお、せっかくの決算賞与を「手取りベースで最大限活かしたい」なら、ふるさと納税やNISAがおすすめ。
年会費以上に還元を受けられるクレジットカードの活用も選択肢です。
「決算賞与が少ない…」と感じたときに確認すべきこと
自分の決算賞与が感じたとき、確認すべきポイントがあります。
結論からお伝えすると、金額の多い少ないを判断する前に、まず「自社の支給ルール」を知ることが大切です。
決算賞与は会社の業績と裁量で決まり、「人によって違う」のが当たり前です。
だからこそ、平均と比べて一喜一憂するより、次の視点で整理するほうが建設的です。
- 自社に決算賞与の支給ルール(基準)があるか
- 自分が支給対象に含まれているか
- 少ない理由が、業績なのか評価なのか査定期間なのか
就業規則・労働条件通知書・雇用契約書のチェック点
確認すべき書類は主に3つあり、それぞれ役割が違います。
- 雇用契約書・労働条件通知書:入社時に交わした、自分個人の労働条件。賞与の有無や支給条件が書かれている
- 就業規則:会社全体の賞与ルール。支給対象・支給時期・算定方法・在籍要件などが定められている
- 賃金規程(就業規則の一部または別規程):賞与の計算方法をより具体的に記載していることがある
- △ 「決算賞与」「賞与」の支給対象に自分の雇用形態が含まれているか
- △ 「支給日に在籍する者に支給する」などの在籍要件があるか
- △ 支給額の決め方(業績連動/評価連動/一律など)がどう書かれているか
- △ 「前年度実績」など、過去の支給状況の記載があるか
注意したいのは、書類に書かれた条件と実態が違う場合です。
就業規則などで明記されているのに支払われない場合などは、コンプライアンス上の問題になり得るため、事前に確認しておくとよいでしょう。
記載があるのに支給されないといったケースは、まず事実関係を確認することが大切です。
支給がない・なくなった会社のパターン
「去年まで出ていた決算賞与が、今年はなくなった。」
これも珍しいことではありません。
決算賞与が支給されない、あるいは減る背景には、いくつかの典型的なパターンがあります。
- △ 業績が悪化した:決算賞与は利益が出たときの臨時賞与。赤字や減益の年は支給見送りになりやすい
- △ 利益を別の用途に回した:大きな利益が出ても、設備投資や新規事業に使えば、分配できる余剰利益は減る
- △ もともと制度として確約されていない:就業規則に「業績により支給することがある」とある場合、支給しない判断も規程上は可能
- △ 個人の査定が反映された:会社全体は黒字でも、評価や査定期間によって個人の支給額は変わる
そもそも決算賞与は「毎年必ずもらえる固定収入」ではありません。
一度支給されると翌年も期待しがちですが、性質上は業績次第で上下するもの。
もし決算賞与が生活設計の重要な柱になっているなら、その不確実性をふまえて、家計や転職の判断を考えておくと安心です。
よくある質問(FAQ)
額面の約8割が手取りになり、残りは社会保険料と所得税として引かれます。
40歳以上は介護保険料が加わり、もう少し下がります。
ただし支給しない会社も多く、金額より「出るかどうか」の差が大きいのが実情です。
目安は5万円前後から本給1か月分程度ですが、実際は数万円から数十万円までと幅が大きく、業績と会社の裁量で決まります。
全正社員が対象のことが多いですが、全員が必ずもらえるとは限りません。
就業規則や雇用契約書で支給対象を確認しましょう。
アルバイトやパートは会社の規定次第で、同じ仕事内容であれば支給対象になる場合もあります。
まとめ:自分のケースで平均を判断しよう
決算賞与の平均について、本記事の要点を3つに整理します。
- 目安は5万円前後から本給1か月分だが、明確な平均はなく、数万円から数十万円まで幅が大きい
- 年代・企業規模による金額差は小さい一方、「もらえるかどうか」の差は大きい(もらえない人が過半数)
- 手取りは額面の約8割。「少ない」と感じたら、まず就業規則や雇用契約書で支給ルールと対象を確認する
「平均と比べて自分は多い・少ない」と一喜一憂しても仕方ありません。
自分の年代・会社の規模・雇用形態・査定期間という条件に当てはめて判断することが、納得への近道です。
もし、いまの決算賞与や年収に不満があるなら、転職という選択肢で状況を変えられる可能性もあります。
賞与の支給実績や評価制度といった「中の情報」は、転職エージェントを通じて確認するのが効率的。
複数のサービスを比較しながら、自分が納得できる条件の会社を見つけてください。
また、受け取った決算賞与を手取りベースで活かすなら、ふるさと納税やNISAの活用もあわせて検討してみましょう。