期末賞与とは?決算賞与・ボーナスとの違いと金額・時期・税金を解説
2026.07.02
リードブレーン株式会社
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期末賞与とは?決算賞与・ボーナスとの違いと金額・時期・税金を解説

「給与明細に“期末賞与”って書いてあったけど、これって何…?」
「いつもの夏・冬のボーナスとは別物なの?毎年もらえるの?」
「結局、手取りでいくら残るのか知りたい」
明細やボーナス明細で初めて「期末賞与」という言葉を見て、戸惑っていませんか?
通常のボーナスと何が違うのか、自分はもらえるのか、手取りはいくらになるのかなど疑問だと思います。
調べても「決算賞与」の解説ばかりで、知りたいことにたどり着けない方も多いはずです。
そこでこの記事では、「期末賞与とは何か」を結論からわかりやすく整理します。
「期末賞与」は、ほとんどの会社で「決算賞与」「年度末賞与」とほぼ同じ意味で使われています。
会社の業績が良かった年度末に、利益を従業員へ還元する“臨時のボーナス”を指します。
名前の似た公務員の「期末手当」とは仕組みが異なる別物なので、混同には注意が必要です。
また、通常の夏・冬のボーナスと違って業績次第で支給されない年もあり、毎年必ずもらえるとは限りません。
- 期末賞与の意味と、決算賞与・通常ボーナス・公務員の期末手当との違い
- いつ・いくらもらえるのか(支給時期と金額の相場)
- 税金・社会保険料を引いた後の「手取り」はいくらか
- 新入社員・パート・退職予定・育休中など、自分が対象になるのか
期末賞与とは?意味をわかりやすく解説
「期末賞与」と「決算賞与」「ボーナス」、結局どれも同じものなのでしょうか?
ここが一番もやもやするポイントだと思います。
期末賞与は「年度末に業績に応じて支給される臨時のボーナス」のことです。
多くの会社では決算賞与とほぼ同じ意味で使われています。
まずは言葉の意味と、似た用語との違いをスッキリ整理しましょう。
期末賞与の定義
期末賞与とは、会社の事業年度末(決算期)の業績に応じて、利益を従業員へ還元するために支給される臨時の賞与のことです。
業績が好調なときに通常のボーナスとは別に支給されるもので、業績が低迷していれば支給されない年もあります。
読み方は「きまつしょうよ」です。
ポイントは「業績連動」と「臨時」という2点です。
法律上、賞与とはあらかじめ支給額が確定しておらず、勤務成績などに応じて支給されるものを指します。
つまり、毎月決まって出る給与とは性質が異なり「出る年もあれば出ない年もある」のが期末賞与の基本的な考え方です。
期末賞与・決算賞与・年度末賞与・臨時賞与はほぼ同じ
「自分の会社は決算賞与って言うけど、期末賞与とは違うの?」と感じた方もいるかもしれません。
呼び方が違うだけで中身はほぼ同じです。
決算賞与は会社によって「臨時賞与」「特別賞与」「年度末賞与」など、さまざまな呼び方をされています。
期末賞与もこの仲間で、いずれも「年度末の業績に応じて支給される臨時の賞与」を指す言葉です。
勤務先によって呼称が変わるだけ。
求人票や明細での表記が違っても、基本的に同じものを指していると理解しておけば大丈夫です。
【混同注意】公務員の「期末手当(+勤勉手当)」とは別物
ここは特に間違えやすいので、はっきり区別しておきましょう。
民間企業の「期末賞与」と、公務員の「期末手当」は別の仕組みです。
公務員のボーナスは、正確には「期末手当」と「勤勉手当」を合わせたものです。
この2つが民間企業の賞与(ボーナス)に相当します。
両者の役割は分かれており、勤勉手当が勤務成績に応じた査定分です。
対して、期末手当は在職期間に応じて支給される手当です。
つまり、公務員の「期末手当」は業績連動の臨時ボーナスではなく、在職期間をベースに定率で支給される性質のものです。
民間の「期末賞与(=決算賞与)」とは支給の考え方が根本的に異なります。
名前が似ているだけの別物、と覚えておきましょう。
通常のボーナス(夏・冬賞与)との違い
「いつもの夏・冬のボーナスと、何がどう違うの?」と思いますよね。
最大の違いは、支給のタイミングと「業績との連動度」です。
夏・冬の年2回支給されることが多い通常賞与に対し、決算後に支給されるのが決算賞与(期末賞与)です。
通常賞与が「ある程度予定された定例の賞与」なのに対し、期末賞与は「業績が良かった年のご褒美」というイメージで捉えるとわかりやすいです。
両者の違いを表で整理します。
| 比較項目 | 期末賞与(決算賞与) | 通常賞与(夏・冬のボーナス) |
|---|---|---|
| 支給時期 | 決算後(年度末の直後が多い) | 夏(6〜7月頃)・冬(12月頃)の年2回が一般的 |
| 支給の基準 | その年度の業績に応じて決定 | 過去の勤務評価などに基づく |
| 支給の有無 | 業績次第で出ない年もある | 毎年支給する会社が多い |
| 支給回数 | 不定期(出る年に臨時で) | 年2回が中心 |
| 位置づけ | 利益還元の臨時ボーナス | 給与体系に組み込まれた定例の賞与 |
なぜ期末賞与が支給されるのか
「そもそもなぜ会社は期末賞与を出すのか」を押さえておきましょう。
理由は大きく2つあります。
1つ目は、従業員への利益還元です。
業績に応じて従業員に利益を還元することで、モチベーションを高める狙いがあります。
その年の頑張りに報いる「褒賞」としての性格を持つ賞与です。
2つ目は、会社側の節税です。
期末賞与(決算賞与)は所定の要件を満たせば当期の損金に計上可能。
そのため、課税所得が減るため節税対策としても有効です。
会社にとっては「従業員に還元しつつ税負担も抑えられる」という二重のメリットがあります。
これが年度末に支給される大きな動機になっています。
つまり、もらう側にとっては臨時収入であると同時に、会社にとっては利益還元と節税を両立できる仕組みです。
これが期末賞与が支給される背景になります。
期末賞与はいつもらえる?支給時期と支給日
期末賞与は決算後の比較的すぐ、年度末の直後に支給されるのが一般的です。
多くの会社が3月決算のため、3〜4月に支給されるケースが目立ちます。
なぜそのタイミングなのか、理由まで知っておくと自分の会社の支給日も予想しやすくなります。
決算後「1ヶ月以内」の支給が多い理由
期末賞与が決算後すぐに支給されるのには、明確な理由があります。
それは、会社が節税(損金算入)するための要件と直結しているためです。
期末賞与(決算賞与)を当期の経費として処理するには、決算日の翌日から1ヵ月以内に支給することが条件のひとつです。
会社は節税メリットを得たいので、自然と「決算後1ヶ月以内」に支給日を設定します。
つまり会社の決算月が分かれば、おおよその支給時期も読めるということです。
3月決算企業は3〜4月支給が多い/決算月で時期は変わる
日本企業は3月決算が最も多いため、期末賞与は3〜4月に支給されるケースが目立ちます。
会社によっては、3月末決算で年度末頃に支給が判化し、4月から5月あたりに支給となるケースもあります。
ただし、注意したいのは支給時期は会社の決算月によって変わるという点です。
決算月が3月とは限らず、9月決算・12月決算の会社もあります。
その場合は支給時期も後ろにずれます。
「3〜4月」はあくまで3月決算企業の目安なので、自分の会社の決算月を起点に考えるのが正確です。
- 3月決算の会社:おおむね3〜5月頃
- 12月決算の会社:おおむね12〜翌1月頃
- 9月決算の会社:おおむね9〜10月頃
支給日は会社ごとに異なる|就業規則・賞与規程での確認方法
「具体的に何日に振り込まれるのか」を正確に知りたい場合は、会社のルールを確認するのが確実です。
期末賞与の支給日や支給条件は、法律で決まっているわけではなく、会社ごとに定められています。
- 就業規則・賞与規程(賞与支給の有無や時期が記載されていることが多い)
- 労働条件通知書・雇用契約書(入社時に受け取った書類)
- 給与明細・社内通知(支給が決まった際に個別通知されるケースが一般的)
決算日までに支給対象の従業員へ個別の支給額を通知することが会社側の要件になっています。
そのため、支給が決まれば事前に金額の通知を受け取れることが多いです。
「いつ・いくら」が気になる場合は、まず手元の規程や通知を確認してみましょう。
期末賞与はいくらもらえる?金額・相場の目安
期末賞与には「決まった相場」がありません。
期末賞与は業績に応じた臨時の賞与です。
そのため、数万円のこともあれば、業績によっては十万円以上になることもあります。
ここでは目安の考え方を整理します。
相場・平均の目安(何ヶ月分か/通常賞与より少額になりやすい)
期末賞与は支給が不確定なため、「平均はいくら」と一律に示しにくいのが実情です。
支給が不確定であることから、平均額や相場のようなものもないとも言えます。
過度な期待はせず「もらえたらラッキー」くらいに捉えるのが現実的です。
金額の幅は人や会社によって大きく異なります。
多い人では数百万円、少ない人では数万円となるケースもあります。
平均としては何万円から十万円程度になることが多いようです。
夏・冬の通常賞与のように「基本給の◯ヶ月分」と明確に決まっているものでもありません。
利益の中から還元される性質上、通常賞与より少額になりやすい点は押さえておきましょう。
中小企業と大企業での金額差
金額の感覚をつかむために、賞与全般の企業規模別データも参考になります。
一般に、企業規模が大きいほど賞与額は高くなる傾向があります。
- 従業員30人未満の企業では約27万円、30〜99人では35万円程度
- 1,000人以上の企業では平均支給額が70万円を超え、給与の約2カ月分に相当
これは決算賞与に限った数字ではなく賞与全般の傾向です。
期末賞与でも「規模が大きい会社ほど還元の原資が大きく、金額も上がりやすい」という構図は同じです。
中小企業では通常賞与が所定内給与のほぼ1カ月分。
1,000人以上の企業では約2カ月分という規模差があることも覚えておくとよいでしょう。
金額の決まり方
「そもそも金額はどう決まるのか」を押さえておきましょう。
期末賞与の金額には、法律で定められた明確な計算基準はありません。
確定した利益の中からどれだけ社員に還元するかは会社の経営判断によるものです。
利益の金額・社員数・設備投資などを踏まえて検討されます。
- その年度の利益(業績が良いほど原資が増える)
- 従業員数(人数が多いほど1人あたりは分散しやすい)
- 設備投資などの予定(大きな投資があると還元に回せる額は減る)
決算で利益が出ても、大きな設備投資を予定していれば決算賞与はあまり支給できないこともあります。
つまり「利益が出た=必ず高額」ではなく、会社の経営判断によって最終的な金額が決まる、という点を理解しておきましょう。
期末賞与の手取りはいくら?税金と社会保険料の計算
期末賞与でいちばん気になるのが、「結局いくら手元に残るの?」という手取り額ではないでしょうか。
額面の金額を聞いて喜んだのに、明細を見たら思ったより少なくてがっかり、というのはよくある話です。
先に結論をお伝えすると、賞与からは税金と社会保険料が引かれ、手取りは額面のおおむね8割前後になるのが目安です。
ここでは引かれる中身と計算方法を見ていきましょう。
期末賞与から引かれるもの
期末賞与も、通常の給与やボーナスと同じように税金・社会保険料が差し引かれます。
賞与から引かれるのは、大きく分けて次のものです。
- 所得税(源泉所得税)
- 健康保険料(40〜64歳は介護保険料も上乗せ)
- 厚生年金保険料
- 雇用保険料
賞与から控除されるのは、健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・源泉所得税です。
実際にいくら引かれたかは、支給時に渡される賞与明細に記載されています。
詳しく知りたいときは手元の明細で確認しましょう。
住民税は賞与から天引きされない(毎月の給与で支払う)ため、賞与の控除には含まれません。
手取りの計算式|額面 −(所得税+社会保険料)
手取り額の出し方はシンプルです。
手取り額 = 賞与の額面 −(所得税 + 社会保険料)
- 社会保険料:健康保険・厚生年金・介護保険は、税引き前の賞与額から1,000円未満を切り捨てた「標準賞与額」に保険料率を掛けて計算します。雇用保険料は切り捨てをせず、賞与の総支給額に保険料率を掛けます。
- 厚生年金保険料:厚生年金保険料率は18.3%で固定されており、従業員と会社で折半するため本人負担は9.15%です。
- 健康保険料:協会けんぽの場合は都道府県ごとに料率が異なり、本人負担はおおむね5%前後(40歳以上は介護保険料が上乗せ)。
- 雇用保険料:本人負担はおおむね0.5〜0.6%程度(一般の事業/年度ごとに改定)。
- 所得税:賞与支給月の前月の給与(社会保険料控除後)を基準に、国税庁の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を使って税率が決まります。
ポイントは、所得税率が「前月の給与額」で変わることです。
賞与の前の月にたくさん残業して給料が高かった人は、賞与の所得税率も高くなってしまう点には注意しましょう。
額面別 手取り早見表(10万/30万/50万)
実際の手取りイメージを、概算の早見表でつかんでみましょう。
下記は目安をつかむための簡易計算です。
【試算の前提】40歳未満(介護保険料なし)/社会保険料(本人負担)を約15%、所得税を約4%として概算
| 額面 | 社会保険料(約15%) | 所得税(約4%) | 手取り目安 |
|---|---|---|---|
| 10万円 | 約1.5万円 | 約0.3万円 | 約8.2万円 |
| 30万円 | 約4.4万円 | 約1.0万円 | 約24.6万円 |
| 50万円 | 約7.4万円 | 約1.7万円 | 約40.9万円 |
おおよそ額面の80〜82%前後が手取りになるイメージです。
ただし、これはあくまで概算です。
実際の手取りは、以下の条件で変わります。
- 年齢(40〜64歳は介護保険料が加わり、控除額が増える)
- 前月の給与額(高いほど所得税率が上がり、手取りは減る)
- 扶養家族の人数(多いほど所得税は下がる)
- 加入している健康保険の料率(都道府県・健保組合で異なる)
正確な金額を知りたい場合は、社会保険料の自動計算ツールや、勤務先の給与担当に確認するのが確実です。
なお、本記事の試算は一般的な情報提供であり、個別の税額・保険料を保証するものではありません。
賞与に社会保険料がかからない3つのケース
賞与に社会保険料がかからない(免除される)ケースがあります。
主に以下の3つのいずれかに該当する場合、賞与から社会保険料は控除されません。
- 月の途中で退職する月に賞与が支給される場合(月末退職を除く)
- 産前産後休業中で、免除の申し出が受理されている場合
- 育児休業中で一定の要件を満たす場合
退職のケースは、「支給日」ではなく「退職する月」がポイントになります。
月の途中(月末以外)に退職する場合、その退職月に支給された賞与の社会保険料はかかりません。
支給日に在籍していても免除の対象となります。
ただし、月末に退職する場合は通常通り徴収されるため注意が必要です。
また、いずれのケースも所得税は通常どおりかかります。
期末賞与は誰がもらえる?対象者の条件
期末賞与に「全員必ずもらえる」というルールはなく、誰が対象になるかは会社が自由に決められます。
ここでは立場別に、もらえるのかどうかを整理します。
全社員が対象とは限らない(規程で対象を限定できる)
まず大前提として、期末賞与は全社員に支給しなければならないものではありません。
どこまで支給するかは企業の任意です。
正社員のほかパートやアルバイトに支給することもできます。
業績への貢献度が大きい一部の社員のみに支給しても問題ありません。
つまり、会社は「正社員だけ」「一定の評価を満たした人だけ」というように、対象者を限定できます。
在籍期間や個人の業績、勤務態度などが考慮され、もらえない人が出てくる可能性もあります。
もらえる人・もらえない人の基準を明確に定めている企業もあります。
「同僚はもらえたのに自分はもらえなかった」というケースも、制度上はあり得るということです。
新入社員・入社1年目はもらえる?
「入ったばかりだけど、自分ももらえるのかな」という新入社員の不安に答えます。
結論としては、もらえる場合もあれば、もらえない場合もあり、会社によって扱いが分かれます。
決算賞与の支給時期と新入社員の入社時期が重なりやすいため、扱いが明確になっていないケースも多くあります。
在籍期間が短いと支給対象から外れたり、在籍月数に応じて金額が減額されたりすることがあります。
「在籍期間に応じて金額が調整される」「支給対象に含まれるかは会社の規程による」と考えておくのが無難です。
入社1年目で気になる場合は、自分の会社の支給基準(在籍期間の条件があるか)を確認しておくと安心です。
パート・アルバイトの扱い
「正社員じゃないと無理だよね?」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。
雇用形態に関わらず、非正規のパート・アルバイト従業員にも賞与を受け取る権利はあります。
ただし実際には、支給対象者は社内規程で定められていることが多いです。
正規雇用の従業員以外には支給しない企業も少なくありません。
まとめると、パート・アルバイトでももらえる可能性はあるものの、会社の規程次第というのが実情です。
求人時の条件や就業規則で、非正規も対象に含まれているかを確認しましょう。
退職者・退職予定者はもらえるのか
退職を控えている人にとっては特に切実なテーマです。
ポイントは「在籍のタイミング」です。
賞与は基本的に支給日の前月末日まで在籍していた従業員が対象。
決算賞与も決算月の末日まで在籍している従業員のみに支払われるケースが多いとされています。
つまり、支給日や基準日より前に退職してしまうと、対象外になる可能性が高いということです。
退職予定がある場合は、賞与の支給日・基準日と退職日の関係を事前に確認しておくのが重要です。
なお、これは会社側にとっても重要な論点です。
支給までの間に退職して支給されない人が出ると、全員分の決算賞与が損金として認められなくなることがあります。
会社側が支給対象や時期に慎重になるのには、こうした事情も関係しています。
育休中・産休中の場合
育休・産休中の人も「自分はもらえるの?」と気になるところです。
支給されるかどうかは、ほかの従業員と同じく会社の規程によるのが基本です。
在籍していれば対象に含まれることもあります。
評価期間中の勤務実態によって金額が調整されることもあります。
育休・産休中に賞与が支給される場合、一定の要件を満たせば社会保険料が免除されることがあります。
「支給されるか」と「社会保険料がかかるか」は別の論点なので、混同しないようにしましょう。
詳しい支給条件は、勤務先の賃金規程や人事担当に確認するのが確実です。
求人票・労働条件通知書・雇用契約書での「期末賞与あり」の確認方法
最後に、「自分が対象かどうか」を確実に知る方法を押さえておきましょう。
期末賞与の有無や対象者は、会社の書類に記載されていることがほとんどです。
支給の有無や支給対象者の範囲については、就業規則や労働条件通知書、雇用契約書に記載されています。
- 就業規則・賃金規程(賞与の支給条件・対象者が定められている)
- 労働条件通知書・雇用契約書(入社時に受け取った書類)
- 求人票(転職検討中の場合は「賞与」「決算賞与」欄の記載を確認)
詳細な条件はご自身の会社の就業規則や賃金規程を確認するのが最も確実です。
不明点があれば人事部や総務部に直接問い合わせるのがよいでしょう。
「自分はもらえるのか」を一人で悩むより、書類を確認し、それでも不明なら担当部署に聞くのが最短の解決策です。
期末賞与のメリット・デメリット
期末賞与には、もらう従業員側と支給する会社側で、それぞれ違ったメリット・デメリットがあります。
「もらえるならありがたいだけでは?」と思うかもしれません。
しかし、会社側には支給するかどうかを慎重に判断する事情もあります。
ここで両者の視点を整理しておくと、自分の会社がなぜ期末賞与を出す(出さない)のかも見えてきます。
もらう側(従業員)のメリット
従業員にとっての期末賞与は、何よりも臨時収入が増えるという分かりやすいメリットがあります。
- 想定外の臨時収入になる:夏・冬のボーナスとは別に支給されるため、年収の上乗せになります。
- 業績への貢献が形で返ってくる:その年度に会社の利益へ貢献した成果が、賞与という目に見える形で還元されます。
- 将来の年金に反映される面もある:賞与から厚生年金保険料を多く納める分、社会保険料が増えるということは、厚生年金も決算賞与の分だけ将来余分に返ってくるという見方もできます。
一方で、毎年必ず出るとは限らないため、「あてにしすぎない」のが付き合い方のコツです。
出す側(企業)のメリット(節税・モチベーション向上)
会社が期末賞与を支給するのには、明確なメリットがあります。
大きく分けて2つです。
1つ目は節税効果です。
期末賞与(決算賞与)は所定の要件を満たせば当期の損金に計上でき、課税所得を圧縮できます。
利益が出た年度に支給することで、税負担を抑えながら利益を活用できます。
2つ目は従業員のモチベーション向上です。
業績に応じて従業員へ利益を還元することで、その年の頑張りを可視化し、次年度に向けてモチベーションを高められます。
「利益が出たらきちんと還元される」という信頼は、社員の定着や士気にもつながります。
つまり会社側から見ると、「税金で出ていくお金を、社員への還元に回せる」という二重のメリットがあるわけです。
出す側(企業)のデメリット(内部留保の減少・資金繰りの悪化)
一方で、会社にとってのデメリットも見過ごせません。
期末賞与を支給するということは、その分の現金が社外へ出ていくことを意味します。
- 内部留保が減る:利益を社員へ還元する分、会社に蓄えられる資金は減少します。
- 資金繰りが悪化するリスク:企業の内部留保が減ることで、資金繰りの悪化といったデメリットがある点に注意が必要です。
- 支給後の経営の柔軟性が下がる:大きな設備投資を控えている場合などは、賞与に回せる余力が限られます。
このため会社は、利益が出たからといって無条件に支給するわけではありません。
利益額・社員数・今後の投資計画などを踏まえて慎重に判断します。
期末賞与が「出る年と出ない年がある」のは、こうした経営判断が背景にあるためです。
期末賞与に関するよくある質問(FAQ)
最後に、期末賞与について多く寄せられる疑問を、Q&A形式でまとめました。
気になる項目から確認してみてください。
どちらも年度末の業績に応じて支給される臨時の賞与で、「臨時賞与」「特別賞与」「年度末賞与」などと呼ばれることもあります。
会社によって呼び方が違うだけで、中身に大きな差はないと理解しておけば大丈夫です。
業績に応じた臨時の賞与のため、多い人で数百万円、少ない人で数万円と幅があり、平均としては何万円から十万円程度になることが多いようです。
「基本給の◯ヶ月分」と固定されている通常賞与とは異なり、金額は会社の利益次第で変動します。
業績が低迷している場合は支給されないこともあります。
あくまで利益が出た年に還元される賞与。
「去年出たから今年も必ず出る」とは考えず、出たらラッキーくらいに捉えるのが現実的です。
「なくなった」「出ない」という年があるのも、業績連動という性質によるものです。
どこまで支給するかは企業の任意で、正社員のみに限定したり、貢献度の大きい一部の社員のみに支給したりすることもできます。
誰が対象になるかは社内規程によるため、就業規則などで確認しましょう。
決算賞与は決算月の末日まで在籍している従業員のみに支払われるケースが多いです。
そのため、基準日より前に退職すると対象外になる可能性が高いです。
退職予定がある場合は、支給日と退職日の関係を事前に確認しておきましょう。
英語では year-end bonus(または term-end bonus)と表現されます。
決算賞与という意味合いから、settlement bonus と訳されることもあります。