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2025.09.19
リードブレーン株式会社
テーマ:
資金調達のやり方は? 3つの方法と特徴を解説!

企業の成長戦略を実現するためには、適切なタイミングでの資金調達が不可欠です。しかし、その方法は多岐にわたり、どの手法が自社にとって最適なのか判断に迷うことも少なくありません。
本稿では、企業の資金調達における主要な3つの方法「デット・ファイナンス」「エクイティ・ファイナンス」「アセット・ファイナンス」について、それぞれの特徴と具体的な手法を分かりやすく解説します。
デット・ファイナンス(負債による調達)
デット・ファイナンスは、金融機関からの借入など、負債を増やすことで資金を調達する方法です。返済義務があるため「他人資本」とも呼ばれます。
メリット
- 経営権の維持: 株式を発行しないため、第三者が経営に介入することがなく、経営の自由度を保てます。
 - 節税効果: 支払利息は法人税法上、損金として算入できるため、課税対象となる利益を圧縮する効果があります。
 
デメリット
- 返済義務: 元本と利息の返済が義務付けられており、キャッシュフローを圧迫する可能性があります。
 - 審査が必要: 融資を受けるには事業計画や財務状況に関する審査があり、担保や保証人が求められることもあります。
 
エクイティ・ファイナンス(新株発行による調達)
エクイティ・ファイナンスは、新たに株式を発行し、それを投資家に引き受けてもらうことで資本金を増やし、資金を調達する方法です。返済義務がないため「自己資本」に分類されます。
メリット
- 返済不要の資金: 調達した資金は自己資本となるため、返済の必要がありません。財務基盤の強化に繋がります。
 - 企業の信用力向上: 自己資本比率が高まることで、財務の安定性が増し、金融機関などからの評価も向上しやすくなります。
 
デメリット
- 経営権の希薄化: 新株を発行すると既存株主の持株比率が低下し、経営への影響力が相対的に弱まる可能性があります。
 - 配当の必要性: 利益が出た場合、株主に対して配当金を支払う必要が生じることがあります。
 
アセット・ファイナンス(資産の流動化による調達)
アセット・ファイナンスは、企業が保有する売掛債権や不動産といった資産を現金化することで資金を調達する方法です。
メリット
- 迅速な資金化: 企業の信用情報より資産価値が重視されるため、比較的スピーディーに資金を調達できる場合があります。
 - オフバランス化: 資産を売却することで、貸借対照表(バランスシート)から資産を切り離し、総資産利益率(ROA)などの財務指標を改善できる場合があります。
 
デメリット
- 資産が必要: 現金化できる資産を保有していることが前提となります。
 - コスト: 手法によっては手数料率が比較的高く設定されていることがあります。
 
その他の資金調達方法
上記3つの手法以外にも、近年活用が広がっている方法があります。
- 補助金・助成金: 国や地方公共団体が特定の政策目的のために支給する資金で、原則として返済の必要がありません。
 - クラウドファンディング: インターネットを通じて不特定多数の人々から少額ずつ資金を募る方法です。
 
まとめ:自社の状況に合わせた最適な選択を
資金調達にはそれぞれ異なる特徴があり、絶対的な正解はありません。重要なのは、自社の事業フェーズ、必要な資金額、財務状況、そして将来の経営方針などを総合的に考慮し、メリットとデメリットを比較検討することです。
場合によっては複数の方法を組み合わせることも有効です。専門家の意見も参考にしながら、自社にとって最適な資金調達戦略を立てていきましょう。

