【コラム】任意で機関を設置するに当たり留意すべきことは?
2020.03.04
リードブレーン株式会社
テーマ:
【コラム】任意で機関を設置するに当たり留意すべきことは?
任意で機関を設置するに当たり留意すべきことは?

事例
任意で指名委員会や報酬委員会を設置する場合、どのような点に留意したらよいでしょうか。
ポイント

実務解説
任意の委員会を設置する場合は、権限を明確にし、コーポレートガバナンスの観点から、社外取締役が中心となって委員を構成するなどの設計を行うことが望ましいです。
任意の指名委員会・報酬委員会
任意の指名委員会・報酬委員会とは、指名委員会等設置会社における指名委員会・報酬委員会とは異なって、会社法上必置の機関ではなく、会社が任意に設置する社内組織であり、一般的には指名委員会等設置会社の委員会に準じた機能を持つものとして設計されます。具体的には、任意の指名委員会・報酬委員会ともに取締役会に対する諮問機関として位置付けられ、任意の指名委員会は取締役会の選任議案を審議の対象とし、任意の報酬委員会は取締役の報酬の配分を審議の対象とします。そして、任意の指名委員会・報酬委員会が取締役会から諮問を受け、検討結果を取締役会に対して答申します。
留意事項
(1)任意の委員会は取締役会の諮問機関と位置付けられるため、取締役会の決議によって設置され、各委員会の職務や権限といった委員会の設計は取締役会が決定することになります。しかし、コーポレートガバナンスの観点からして、代表取締役による各委員の選定の一任は適当ではなく、社外取締役が中心となって委員を構成することが望ましいです。
(2)任意で委員会を置いた場合、委員及び委員長の選任手続、決議方法や開催頻度等の運用規定を取締役会規程に定める必要があります。その場合、任意の委員会の意見を取締役会は「尊重するべき」ことなどを明記しておくことが委員会の実効性を確保する上でも好ましいです。
また任意の機関であってもガバナンス報告書には記載が必要です。
(3)取締役報酬の配分については、最高裁判例によれば取締役会から代表取締役への再一任決議が可能であり、任意の報酬委員会に対する一任も、委員全員が取締役である場合は可能です。ただし、ストックオプションについては取締役会で一定の事項を決議する必要があります。もっとも、監査等委員会設置会社において定款で重要な業務執行の決定を取締役に委任した場合、あるいは監査等委員会設置会社の取締役の過半数が社外取締役である場合には、ストック・オプションの任意の報酬委員会への一任も可能となります(会社399の13⑤⑥)。
指名委員会の設置によって得られるメリットとして、海外の投資家からの信頼が得やすいということがあります。海外ではこの機関設計が多く、透明性も高いためです。デメリットとしては社外からの人材確保などがあるでしょう。
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