COLUMN
お役立ちコラム
2018.11.06
リードブレーン株式会社
【コラム】居酒屋⑨ -審査のポイント(後編)-
昨日からの続きです。
4 キャッシュフロー分析
運転資金の増減によるCFは基本的に発生しないが、新規出店や既存店の改装等に恒常的な維持更新投資を要する業態である。有利子負債の返済原資は各店舗収益に基づくFCF(営業CF-既存店に係る維持更新投資)である。新規出店によるキャッシュアウトを除いたFCFがどの程度確保可能か検証する。店舗ごとの売上高・営業利益等を把握し、既存店が大きく落ち込み新規店舗を出店し続けなければ売上高や営業利益を維持できないような構造になっていないかチェックする。
償還能力は有利子負債/FCF(恒常的)の倍率が保有資産(主に店舗)の残存経済的耐用年数加重平均値(注)や同業他社と比較する等して妥当な水準かどうか検証する。現金収入商売とはいえ償還能力が長期化傾向にある場合には、既存の有利子負債返済のための調達が必要となる可能性が高い。有利子負債の償還方法(年間返済額)や安定した調達基盤を有しているかどうかのチェックも必要である。
(注) 経済的耐用年数・・・・・固定資産を実際に利用する、あるいは利用しようとする期間を想定して定める実態としての利用年数。
金融機関にとって最も大切なのは、「貸したお金がしっかり返済されるか」という点です。
チェックは厳しいかもしれませんが、キャッシュフローが良好であれば融資を受けられる可能性は高くなると言えます。