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2020.01.30

リードブレーン行政書士法人

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【コラム】まるわかり2019改正入管法-外国人への支援体制2-

外国人への支援体制2

今回の入管法改正を踏まえ、労働施策総合推進法に基づく「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適正に対処するための指針」(平19厚労省告示276号)も大幅に改正されているので、適正な雇用管理の参考にしてください。

支援計画は、以下の基準を満たす必要があります。

  • 支援計画は、日本語および外国人が十分理解できる言語により作成し、外国人にその写しを交付しなければならないこと
  • 支援の内容が、外国人の適正な在留に資するものであて、かつ、受入れ機関等において適切に実施できるものであること
  • 本邦入国までの情報の提供の実施は、対面またはテレビ電話装置等により実施されること
  • 情報の提供の実施、相談・苦情対応等の支援が、外国人が十分理解できる言語で実施されること
  • 支援の一部を他者に委託する場合にあっては、委託の範囲が明示されていること
  • 分野に特有の基準に該当すること

受入れ機関(特定技能所属機関)は、支援計画に基づき適正に外国人支援を行う義務を負います。(法19条の22)。ただし、受入れ機関は支援計画の一部または全部を、契約により登録支援機関等に委託することもできます。

受入れ機関に関する規定の整備1

適切な雇用契約の締結

特定技能の活動を行おうとする外国人と受入れ期間が締結する雇用契約(特定技能雇用契約)は、所要の基準に適合するものでなければなりません(法2条の5)。

 定めるべき事項は、以下のとおりです。

  • 外国人が行う活動の内容およびこれに対する報酬その他の雇用関係に関する事項
  • 上記のほか、期間満了の外国人の出国を確保するための措置その他外国人の適正な在留に資するため必要な事項の基準については、「外国人であることを理由として、日本人との差別的扱いをしてはならない」ことが含まれます(同条2項)。

上記も含め、(1)の雇用契約が満たすべき基準は「労基法その他の労働関係法令に適合している」ことのほか、次のとおりです。(特定技能基準省令1条)

  • 分野省令で定める技能を要する業務に従事させること
  • 所定労働時間が、受入れ機関に雇用される通常の労働者の所定労働時間と同等であること
  • 報酬額が日本人が従事する場合の額と同等以上であること
  • 外国人であることを理由として、報酬の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇について、差別的な取扱いをしないこと
  • 一時帰国を希望した場合、休暇を取得させること
  • 労働者派遣等の対象とする場合、派遣先と派遣期間が定められていること
  • 外国人が帰国旅費を負担できないときは、受入れ機関が負担するとともに契約終了後の出国が円滑になされるよう必要な措置を講じること
  • 受入れ機関が外国人の健康の状況その他の生活の状況を把握するために必要な措置を講じること
  • 分野に特有の基準に適合すること

外国人労働者とのトラブル回避のため、合意内容は書類で残し、重要な決まりは口頭で確認するようにしましょう。

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