COLUMN
お役立ちコラム
2020.11.19
リードブレーン行政書士法人
テーマ:
【人身取引対策】人身取引対策への取組を解説します!
人身取引は、「トラフィッキング」ともいわれ、他人を売春させて搾取することや強制的な労働をさせることなどを目的として暴力、脅迫、誘拐、詐欺、立場の違いを悪用するなどの手段を用いて人を獲得・輸送・売買・収受するなどの行為をいいます。人身取引は重大な人権侵害であり、決して許されるものではありません。
政府は、2000年11月に国連において採択された「国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約を補足する人(特に女性及び児童)の取引を防止し、抑止し及び処罰するための議定書」(いわゆる「人身取引議定書」)に署名して以降、内閣官房をはじめ法務省、外務省、厚生労働省及び警察庁等関係府省庁一体となって人身取引対策に取り組んでおり、2014年12月にはこれを強力に推進するため関係閣僚から成る「人身取引対策推進会議」を設置しました。
出入国在留管理庁においても、平成26年12月に新たに策定された「人身取引対策行動計画2014」に基づき、関係府省庁と更に緊密な連携を図りつつ、また、外国の関係機関、国際機関及びNGOとの関係を強化して、人身取引の防止を図るとともに、潜在化しているおそれのある人身取引事案をより積極的に把握し、その撲滅と被害者の適正な保護に取り組んでいます。
出入国在留管理庁の取組
国際テロ対策 日本の安全を守るために・・・
テロの犠牲となっているのは自らを守る特別の手段を持たない方々であり、テロは人類及び国際社会が直面する脅威となっています。2001年9月11日に米国で発生した同時多発テロを契機として、我が国では、国民の安全を確保するため様々な対策を講じてきました。
出入国在留管理庁ではテロの未然防止に関し、2007年から実施している指紋等の個人識別情報を活用した厳格な上陸審査や事前旅客情報(API)及び乗客予約記録(PNR)の活用など、テロリストの入国を水際で防止するため、関係機関と連携し、様々な取組を行っています。
テロ未然防止に関する取組
・在留資格認定証明書交付申請の厳格な審査
・船舶等の長に対する事前旅客情報(API)の報告の義務付け(2007年2月)
・厳格な査証審査のための外務省(在外公館)との連携
・上陸審査時に外国人(特別永住者を除く)に指紋等の個人識別情報の提供の義務付け(2007年11月)
・乗客予約記録(PNR)の取得を制度化(2015年1月)及び電子的取得の開始(2016年1月)
・偽変造文書鑑識の充実・強化
・テロリストの退去強制事由の整備(2006年6月)
・ICPO紛失・盗難旅券データベース検索システムを活用した審査の実施(2009年8月)
・空港の直行通過区域におけるパトロールの実施
・上陸審査時に外国人から提供を受けた顔写真とテロリスト等の顔画像との照合を実施(2016年10月)
テロリストの入国を未然に防止し、大部分の善良な外国人に対する無用な警戒感を払拭し、国際的な祭典やスポーツの国際大会などが開かれる時には、未然の防止策が大切ですね。