【コラム】同族会社だけに適用される税務上の規定は?

〇同族会社だけに適用される税務上の規定は?

事例

同族会社になると、税務上の取扱いが厳しくなるそうですが、どういった内容でしょうか。

ポイント

実務解説

同族会社では、税負担を軽減するために恣意性が介入しやすいので、それを防ぐため、税務上、みなし役員に関する規定、留保金課税に関する規定、行為計算否認に関する規定がおかれています。

 

みなし役員とは

法人税法上のみなし役員とは、会社法上の役員(取締役、執行役、会計参与、監査役、清算人等)以外の」次の者をいいます(法税2十五、法税令7・71①五イ~ハ、法基通9-2-1・9-2-2)。

① 法人の使用人以外の者で、その法人の経営に従事している者

② 同族会社の使用人のうち、次の要件を満たす者で、その法人の経営に従事している者

a その使用人が、同族会社の判定と同様に判定した場合に、所有割合が初めて50%を超えることとなる第一順位か第二順位、第三順位のいずれかの株主グループに属していること

b その使用人の属する株主グループの所有割合が10%を超えていること

c その使用人(その配偶者並びにこれらの者の所有割合が50%超である他の会社を含みます。)の所有割合が5%を超えていること

みなし役員に該当すると、使用人兼務役員にはなれません(法税令71)。

また、法人がみなし役員に支給する役員給与のうち、定期同額給与、事前確定届出給与、業績連動給与のいずれにも該当しないものは、損金の額に算出されません(法税34①)。

 

留保金課税とは

同族会社の判定で、1つの株主グループの所有割合が50%超の会社を「特定同族会社」といいます(法税67①②)。

特定同族会社では、恣意的に株主への配当を延期して資金を会社内部に留保するのを防止するため、課税留保金額に対して、本来の法人税とは別に特別課税を課すこととしています。ただし、特定同族会社であっても、資本金が1億円以下の中小会社は、適用除外となっています(法税67①)。

 

行為計算否認とは

同族会社では、恣意性に税負担を逃れる租税回避行為を防止するため、法人の行った行為・計算をなかったものとする、行為計算否認の規定が設けられています(法税132①一)。

 


前述のとおり、同族会社の税務の規定は通常より厳しくなっています。

意図的な節税がないようしっかり注意していきましょう。