【コラム】株式会社への移行・組織変更を行った場合の税務上の取扱いは?

〇株式会社への移行・組織変更を行った場合の税務上の取扱いは

 

事例

特例有限会社から株式会社への移行を考えています。移行した場合、税務上どのように取り扱われるのでしょうか。また、株式会社から持分会社へ組織変更した場合は、どうなるのでしょうか。

ポイント

 

実務解説

特例有限会社から株式会社への移行は、登記手続上、特例有限会社の解散+株式会社の設立として取り扱われます(整備45・46)。法人税法では、登記手続にとらわれず、その実質に着目し、会社の事業が継続されているものとして、税務上の取扱いに変更はありません。ただし、異動届出書を所轄の税務署等へ提出する必要が生じます。

事業年度

法人が会社法その他の法令の規定により、その組織又は種類の変更をして他の組織又は種類の法人となった場合には、組織変更等前の法人の解散の登記、組織変更等後の法人の設立の登記をすることとなります。

しかしながら、法人税法では、解散・設立の登記にかかわらず、その法人の事業年度は、その組織変更等によって区分されずに、継続されることとなっています(法基通1-1-2)。

異動届出書

 異動届出書とは、

① 事業年度等の変更

② 納税地の異動

③ 資本金額等の異動

④ 商号又は名称の変更

⑤ 代表者の変更

⑥ 事業目的の変更

⑦ 会社の合併

⑧ 会社の分割による事業の譲渡若しくは譲受け

⑨ 法人区分の変更

⑩ 支店や工場等の異動等をした場合等に、法人税法に基づき、異動等を行った法人等が納税地の所轄税務署長宛に提出する書類のことをいいます。

提出時期としては、「異動等後速やかに」となっているだけで、具体的な期限等は規定されていません(法税令18)。なお、異動事項の内容を確認するために、登記事項証明書や定款等の写しの提出を求められる場合があります。

 

持分会社への組織変更

 特例有限会社に限らず、合名会社、合資会社、合同会社といった持分会社も、株式会社へと組織変更することができます(会社2二十六等)。また、逆に株式会社から合名会社、合資会社、合同会社といった持分会社へ組織変更することも可能です。このような場合も、税務上の取扱いに変更はありませんが、異動届出書を提出する必要が生じます。


税務上の変更はないので忘れがちですが、異動届出書の提出はきちんと行いましょう。