【コラム】賃金支払いの5原則

身近な労働法の解説―賃金支払いの5原則①―

 

4月入社の新入社員は、いよいよ初めての給料日を迎えます。

毎月の給与明細は、さまざまな情報が載っている賃金の支給と控除の計算書です。

 

1.給与明細の主な記載項目

・「2019年4月給与」などの表示、氏名、社員番号、所属などの属性

・勤怠内容(出勤日数、労働時間数、時間外労働時間数など)

・支給項目(基本給、通勤手当など)

・控除項目(社会保険料、税など)

・差引支給額、銀行振込額、支給控除累計など

 

その他、年次有給休暇の残日数や社長からのメッセージを載せる会社もあります。

給与明細は近年、電子化・Web化が進んでいます。

2.給与明細を作成する根拠

控除額の通知に関しては、健康保険法(167条3項)および厚生年金保険法(84条3項)において、

「事業主は(中略)保険料を控除したときは、保険料の控除に関する計算書を作成し、

その控除額を被保険者に通知しなければならない」とあります。

労働保険徴収法(32条)や所得税法(231条)にも類似の条文があります。

また、給与を口座振込等する場合には、個々の労働者に対し、所定の賃金支払日に、

次の①〜③の金額等を記載した賃金の支払に関する計算書を交付することとされています。

(平成10.9.10基発530号)

 

  • 基本給、手当その他賃金の種類ごとにその金額
  • 源泉徴収税額、労働者が負担すべき社会保険料等賃金から控除した金額がある場合には、事項ごとにその金額
  • 口座振込み等を行った金額

 

計算書としての機能を活用し、出張等の経費精算を併せて行う会社もあります。

 

3.賃金支払いの5原則

労働者の経済生活を支える大切な賃金ですので、支払いについての原則が5つ定められています。

(労基法24条)

 

(1) 通貨払いの原則

(2) 直接払いの原則

(3) 全額払いの原則

(4) 毎月1回以上払いの原則

(5) 一定期日払いの原則

 


給与明細には、自身の賃金の重要な事項がたくさん書かれています。

記載しなければならない情報が載っているか、支給金額や税額等の控除金額がいくらになっているのか、一度確認してみましょう。