【コラム】個人事業を法人成りする場合のメリット・デメリット

本日より株式会社コラムを紹介していきます。

会社設立に関して種類別に詳しくお話していきます。

 

個人事業を法人成りする場合のメリット・デメリット

個人で事業をしていて、仕事が軌道にのってくると、会社を設立した方がいいのではないかと考える方もいらっしゃると思います。そうなった時、個人事業主が会社を設立して事業を行う場合のメリットとデメリットをポイントと合わせてご紹介していきます。

経営上のメリット・デメリット

法人成りには、一般に、次のようなメリットがあるといわれています。

  • 企業イメージが高まる
  • 会計が明確化され、経営分析がしやすい
  • 融資を受けやすい
  • 引退等に伴う事業継承の場合、生前の株式譲渡と役員交代手続で済む

 

しかし、上記①③、基本的に当該会社の財務内容や業績によるもので、③については、会社代表者の個人保証を求められる場合があり、注意が必要です。

 

税務上のメリット・デメリット

代表的な税務上のメリットは次のとおりです。

  • 法人は一定の要件を満たす役員報酬を損金に算入でき、役員報酬は給与所得控除額を引いた残額が税金の対象になる(法税34①)
  • 親族が従業員として働く場合、適正な労働対価である限り、給与全額を損金に算入することができる(法税36)
  • 経営者と生計を一にする親族が給与を受け取る場合、所得要件の範囲内で、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除を受けることができる(所税83~84)
  • 経営者と生計を一にする親族従業員に支払う退職金は、適正な金額である限り、損金に算入することができる(法税36)。役員の場合、一定の制限がある(法税34)
  • 経営者を被保険者とする生命保険の保険料は、一定の要件を満たす場合に損金を算入することができる(法基通9-3-5)
  • 青色申告の場合、事業上生じた欠損金を10年間繰り越しできる(法税57)。

 

他方、税務上のデメリットとしては次のものがあります。

  • 交際費は、原則として損金に算入されない(税特措61の4)
  • 赤字の場合でも、資本金等の額や従業員数に応じて、最低7万円の法人住民税の均等割が課税される(地税52・312)

 

法人成りのコスト

社設立時の費用(登録免除税、定款、認証手数料等)に加え、設立後も株式会社の場合には定期的に役員変更登記をするため、登録免許税等の登記費用がかかります。また、個人事業者の場合、従業員数が5名未満には社会保険に加入する義務はありませんが、法人の場合には従業員数に関わりなく社会保険への加入が義務づけられており(厚年6)、社会保険料を負担しなければなりません。

法人成りの目処としては、売上高800万円程度が基準となると思われます。

 


以上を見てみると、経営上のメリットでいえば社会からの信頼が得られる部分が大きいですね。税務上では節税というメリットはありますが、反面法人成りをする際にコストがかかったり、社会保険の加入が必須など個人事業主の頃にはかからなかったコストがかかってくるという部分を意識して、法人成りを検討する必要がありそうです。