【コラム】職場でありがちなトラブル事例

  ◆職場でありがちなトラブル事例

 派遣先のクレームで首を切られた 金銭補償の額が焦点に

 

 卸売会社で働いていたAさんは、取引先の百貨店へ、販売員として派遣されていました。

 ところが、百貨店側から会社に対して、「Aさんが同僚をいじめている。他の従業員との人間関係もうまくいっていない」という連絡が入りました。

 会社は大口取引先のクレームにびっくり仰天。Aさんの派遣を取りやめると同時に、1カ月後の解雇を通告しました。

 身に覚えのない本人は、到底承服できません。

 解雇の撤回を求めて会社と交渉しましたが、らちが明かないために、都道府県労働局のあっせんに委ねることにしました。

 

従業員の言い分

 百貨店に派遣される以前、社内で働いている間、勤務態度・販売成績ともに高評価を得ていました。

 会社も、私がいじめをするような人間でないことは、分かっているはずです。

 百貨店側の一方的ないい分に基づいて、処分するのはあんまりではないでしょうか。

 解雇を撤回してもらい、別店舗で働きたいと希望しています。それがムリならば、退職金とは別に6カ月分の賃金支払いを求めます。

 

事業主の言い分

 

 取引先の強硬な態度をみて、事情調査等に時間を費やしている場合ではないと判断し、早々に本人を派遣先から引き揚げさせました。

 別店舗への異動や内勤も検討しましたが、採算性から新たな枠を確保するのは難しいのが実情です。

 会社としては、補償金の支払いという方向で本人に納得してもらいたいと考えています。

 

指導・助言の内容

 

 解雇の撤回については、双方の主張に隔たりが大きいため、金銭解決を中心としてあっせんを進めました。

 本人は「6カ月分の支払いが難しいなら、基本給でなく職務給も含めてほしい」と主張します。

 会社側は「当初、基本給4カ月分の支払いを想定していたけれど、5カ月に上乗せする」というので、会社側の譲歩案を軸に調整を図りました。

 

結果

 会社がAさんに対し、補償金として基本給の5カ月分(125万円)を支払うことで、双方ともあっせん案を受諾しました。

 


結果、双方とも受託をし解決をしましたが、今回のケースに限らず身に覚えのない内容には

本人と受け取る側の捉え方の問題が生じる場合もあり得ると考えます。

難しい問題であると思いますが、このような双方の言い分に食い違いがある場合は早めに各都道府県労働局へ

相談しましょう。