【コラム】美容院⑪ -資金と経営-

今日は審査を受ける際にチェックされる内容についてです。

 

4 決算操作のチェック

 生業的な個人経営の美容院も多く、帳簿類が整備されていないケースや家計との分離が十分でないなどの理由から決算書(申告書)の信ぴょう性が乏しい場合が多い。よって決算内容を分析する際には実態との乖離をチェックする。

 なお、美容院は総経費に占める人件費の割合が高い業種であるので、従業員に対する未払賞与の計上漏れをはじめ、人件費の計上が適正に行われているかのチェックも重要である。

 また、資金繰りについては、売上下の大半が現金による回収で掛売上げは少ないため、売上高さえ確保できれば、資金繰りの点での問題点は少ないといえる。

 

5 経営者について

 業種を問わず経営能力が企業の盛衰を左右することはいうまでもない。とりわけ零細な個人経営の多い美容院では、経営者イコール企業といっても過言ではない。そのため経営者のセンス、特に接客技術のよしあしが営業の柱となる。美容技術は当然に必項の要素であるが、そのほかにも店舗のムード、流行等の情報提供サービスなども重要な営業基盤となる。

 判断評価のポイントとしては、顧客ニーズに対応した積極的な営業姿勢がうかがえるか、経営者自身の自己啓発に加えて定期的な研修会などによる従業員の技術レベル向上に力を注いでいるか、接客サービスなどを含めた従業員教育はしっかりとなされているか、技術レベルの高い従業員は確保されているか、などあげられる。また、従業員の定着率も参考としたい。

6 キャッシュフロー分析

 日銭商売ということもあり、現金取引が主体のため、キャッシュフロー分析を用いる必要性は他業種と比べて少ない。なお、業況の変調は、家賃の支払、従業員の給与支給、借入金の返済などの遅れに直接的に現れやすいため、取引を進めるうえでは現状の諸支払ぶりに注意する必要がある。


働く環境が良ければ、従業員の成長も期待できますね。