【コラム】美容院④ -業界の動向(後編)-

昨日からの続きです。

(4) 美容に対する支出

 総務省「家計調査(平成26)」によると、平成26年の1世帯のカット代の支出額は5,476円で前年比200円の減少、パーマネント代の支出額は4,640円で前年比208円の減少である。美容院経営側の問題点としてあげられている「客単価の減少」が現れている。しかし、利用者は「より満足度が高まるのであれば費用を費やしてもいい」と考える利用者が36.2%となっており、技術の向上やサービスの充実による付加価値の提供により「客単価」の改善を図る余地がある。

(5) 美容サービスと料金

 従前、各生活衛生同業組合が厚生大臣の許可を受けて定められた適正化基準に基づいて適正化規定をつくり、組合加入者の料金、営業方法を制限してきた。ところが、この規定は時代の流れにそぐわないものとして昭和63年2月にすべて廃止された。この結果、料金や営業方法などにおいて、各店が独自のサービスを提供していくという土壌ができあがった。

 各種の美容サービスの料金は、美容院のサービスが人的要素に依存しているため、美容師が行う技術内容や技術水準により異なるが、立地条件・地域性・近辺の競合先の料金などを総合的に勘案して決められている。

 美容院のサービスは先にも触れたとおり、典型的な労働集約型であり、機械的などの合理化の余地が少ないため、そのサービスの大半を人的部分に頼らざるをえない。よって人件費の高騰は料金設定に大きな影響を与える。しかし、業界内の競争も激しく、思うように料金アップに結び付けられないのが現状である。美容料金の平均は図表1のとおりである。

 

図表1 美容サービスの市場規模(単位:千世帯、円)


 より満足できるサービスを受けられるのであれば、相応の費用をかけることに抵抗はありません。

しかし、毎月もしくは数カ月に1度とは言え、通い続けられる価格設定でないと

他の店舗に目移りしてしまうこともあると思います。